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三木和彦さんは神酒だと思っている。
7年ほど前の正月休みに両親と大田区の和彦さんの住む風呂無しボロアパート2階の(ドストア)に
買いに行った時の話。
両親と3人で使用済女性用ニプレスを見ていたらいきなり和彦さんが
玄関から入ってきた。ボロ雑貨店に似合わないイタリアンないでたちで。
和彦さんが「今日もみんな来てくれてありがとう」と言ってニプレスを付けようとすると、
店内にいた高校生集団が「和彦さん!」「和彦さんかっけー!」などと
騒ぎ出し、和彦さんがバカ躍りを踊ってくれて即席サイン会になった。
店内に13、4人ほど居合わせた客全員に店内にあった色紙を使い
サインをしてくれた。
高校生達が和彦さんの母校大田学園のサッカー部だとわかった和彦さんは
いい笑顔で会話を交わしていた。
そして和彦さんは「またな~」と奥のカーテンを締め切った部屋にいき、店内は静かになった。
私と両親は和彦さんの気さくさとかっこよさに興奮しつつ
買い物を終え、会計を済ませようとレジに向かうと、城寺かおりさん(和彦さんの奥さん)が
カーテンを締め切った奥の部屋を指差しながら
「今日のお客さんの分は主人が出してくれましたから。また来てくださいね」と。
あれには本当にびっくりした。