09/08/30 08:09:49 bBw5pV/30
>>199
>>204
もしクリプトン(いちいち併記するの面倒だからインターネットでもいいよ)が
それを行使することを是としてしまうと、「クリプトンは普通の曲/自分の曲に対しては
行使しないであろう」という性善説に基づいたものでしかなくなってしまう。
たとえば今後、クリプトンやインターネットではない会社が、VOCALOIDに似たコンセプトのソフトサンプラー、
あるいはVOCALOIDライブラリそのものとして同じような規約で販売して、それが十分に普及したとき、
そのライブラリメーカーが経営者交代とかで突然悪意に近い商魂を持ったり、あるいはたんに
経営が傾いたとかで、突然
「うちのライブラリを使用した楽曲だからうちにレコードの著作者隣接権がある。
よってCDの上がりを半分寄越せ」
とか
「今後は成果物の公衆送信を行う場合は一曲ごとにライブラリ使用料金を支払うよう規約を改正する。
公衆送信にはインターネットによる配信も含む」
と言い出すことも可能になってしまう。
根本的にはCGMに好意的な「いまの」クリプトンがそんなことを言い出すことは多分ないだろう。
でも、クリプトンが任天堂やKONAMI、小学館、ディズニーのように自社のコンテンツとその権益に
強い拘りと意志を持つ企業に買収されたら?(いまのところ非上場だからその心配はないが)
そのときには今回のクリプトンの対応は「判例」として非常に強く働くことだろう。
過剰な心配だと思うかい? 俺もそう思う。
でも、クリプトンが「どんなことをする奴がいるかわからないから」
防衛的に規約を書くように、「ライブラリ作者が次にどんな権利を主張するかわからないから」、
手放しでそれを認めることには疑問を抱くべきだと思う。
キャラクター部分を除いたVOCALOIDってのは、結局のところYAMAHAが提供している、
VST音源としてもスタンドアローン音源としても使えるソフトウェアサンプラーであり、
クリプトンやインターネットが売っているVOCALOIDはそのライブラリのひとつでしかない。
ソフトサンプラー本体も同梱しているけれど。
そして、「うちのサンプラーを使ってこんな曲を作ってはいけません」なんて書いてあるサンプラーは、
ほかに俺は知らない。ましてやそれを自社の当然の権利であるかのように振舞うメーカーも聞いたことがない。
そういう意味ではクリプトンの規約も十分「非常識」なんだと思う。
ライブラリの著作隣接権じゃなくて、「初音ミクというキャラクター」にそぐわない云々の路線で
規制するなら、まあわかるんだ。クリプトンは初音ミクっていうキャラクターの直接の創作者だから。
鳥山明が「悟空にそんなことさせんな」といってるのと同じだからね。
>>209
>だからと言って、使用範囲の制限は表現の自由の制限だという人は見たことないな。
そもそもその条文を「行使された例」を聞いたことがないからねw
あるフォントを使っているポスターに「これはうちのフォントを使っているが、
うちの思想と違うから使っちゃ駄目だ」とかいう文句がついた例は、少なくとも俺は知らない。
>>181の真ん中ちょっと下に書いたとおり、防衛のために条文が存在すること自体は否定してないよ。
でも、実際に風評被害が起きたわけでもないし当事者が問題視してたわけでもないのに、
それを行使するのは過剰な防衛だと思うな。