09/06/30 03:16:20 BGff2PpX0
>>840
イメージの増幅や独り歩きが、そうした実体の価値を剥奪する(「アウラを消失させる」)、
ただ一つの、輝けるものとしての実体の価値を失わせていく、それが複製技術時代の芸術だ、
ということをベンヤミンは述べたわけで、それが『複製技術時代の芸術』という論考のほんらいの主題。
従って、モト記事は何の補足のつもりかしらないけれど、これを持ってきたことで全部の趣旨を台無しにしてる。
ということだよ。いやその実体論をベンヤミンは否定してるんだ、と。
対して、上のブログが言ってることは、複製技術時代の芸術は身体性のあるなしが問題ではなくて、
そのイメージャリィの「所有権」が問題になるだろ、と述べているわけで、これは基本的に正しい。
>だから、場合によっては主体となる存在がアイデンティティを主張することで
>全てを台無しにすることも可能。
仮にクリプトンが手のひらを返して、強硬に権利を主張し、その上でイメージの操作を図ったら、
いつでもイメージは変更されていくよ。
複製技術時代において、主体となるのは身体ではなくて、所有権なんだよ、ということを上のブログは言ってるわけ。