08/07/15 17:06:31 jYdehwhc0
狼と香辛料
録画済だったものを今更一気見
概略・・・中世欧州を意識したファンタジー世界におけるボーイミーツガール話。
ただし、ファンタジー世界にありがちな魔法などは一切登場せず、商業活動を描くことを意図している模様。
感想
・舞台設定・・・農業技術と公正証書為替による商業技術の発達、また教会・貴族権力の増大が進んでいることから、13世紀ころを意識した設定と思われる。
ただし、その割には船型がおかしいし、馬車道の舗装状況なども変。
川の中州に街を作るなどというのもありえない。(そういうのはもっと後になってからだったはず)
作者は時代考証の粗を探られないように、わざわざファンタジー社会に設定したように思われる。作者はヘタレ野郎である。
・キャラ設定・・・主要な登場人物は商人である主人公、狼の化身女のみ。
主人公は長年商売をやっているとの設定だが、どうにもそうは見えない。
商人なら決してやらないような失敗を繰り返し、そのたびに狼女に助けられる。まるでノビ太とドラえもんの関係である。
また、狼女もいかにもなツンデレキャラなのだが、なんで若い女の姿である必要があるのだろうか。ババアでいいだろうに。
・シナリオ・・・台詞が陳腐すぎて痛々しい。
特に6話において商館主がした「丸々太った豚」についての小噺などは噴飯もの。
何の喩えにもなっていない話しを寓話のように語るのだが、必然性が感じられない。
作者はちょっとバカなんじゃないだろうかとすら感じる。
・ストーリー全体を通じて
全12話だからしかたないのかもしれないが、ストーリー全体で何を主張したいのかがみえない。
桃太郎でいえば、キビ団子を持ってお出かけをした段階で話が終わるようなもの。
起承転結でいうと転の序盤程度なのだろうか。
非常に消化不良である。
いろいろと意欲はみえるが、作者の力量が足りなすぎる・・・
シャナ・ハルヒ・バッカーノ同様、ラノベ原作にありがちな、そんな残念な作品のうちの一つというのがトータルの評価です。