08/07/05 14:45:45 5FRpcs1J0
MADには言及してないが、アニメをネットにうpすることについて制作側の意見として紹介
違法と合法の敷居があいまい─作り手から見た「YouTube」、ガイナックスに聞く
URLリンク(www.itmedia.co.jp)
僕らの気持ちの半分では、無料でオンエアした映像なんだから、なるべく多くの人に観てもらいたい。
だからYouTubeなどでいつでも観られる状態になっているのは、ある側面では望ましいことかもしれない。
そうなっていることでライトなユーザーにも「グレンラガン」を観てもらえますから。特にクリエーター連中は、
「観てもらえたほうがうれしいよ」という志向が強いでしょう。
しかしたとえば「グレンラガン」という作品を僕らがつくりおおせることができたのは、ガイナックスという
スタジオが経済的に維持できていたからだし、それは「エヴァンゲリオン」など過去の作品からの
ライセンス収入があったからなんですよ
ひとつの意見として、そうした違法コピーが横行するのは「日本のDVDパッケージが高いから」というのは
ありますね。ハリウッドの映画が2000円、3000円で買えるのに、無料で放送されたアニメ番組が2話入って、
なんで6000円なんだ(笑)。
だから「俺たちがコピーをするのは、DVDが高いからだ」という人がいらっしゃいますけど、しかしそれは僕は、
8割はウソだと思うんですよ。そういう人たちは、たぶん安くても買わない。むしろ安くなったときになにが起こるか
というと、DVDの価値を軽くみて、より気軽にコピーするようになって、もっともっとコピーをばらまくと思います。あの方々は。
高いから買えないという方々は、そうしたメディアで観ていただければと思うんですよ。テレビ放映を自分で
観てくださいと。もし面白いと思えばオンエアを録画されたらいいと。ただ、それをコピーして配布されると、それは商業化。
次の作品をつくっていく流れを、阻害してしまうので非常に困ります。
それに、そうした状況があるのは、ちゃんと買ってくれた人に申し訳ないと思うんですよ。やっぱり買った人がバカを見た
気分になるじゃないですか。正規版を買った人が損をした気分になる世の中は、あまりいいもんではないと思うんです。
だから商業的には実害はなかったとしても、気持ちの問題はありますねえ。仮に自分の土地じゃなくても、立ちションを
見るのは気持ちのいいものじゃないじゃないですか。お金出して正規版を買った人が「俺YouTubeで観たけど、あの作品は
こうだった」って言われたら、釈然としないですよね。
―それは納得いきませんね。
アニメーターであれ、資金提供した企業であれ、作品というものはすべからく「つくり手」がいて、「誰かのもの」ではある
わけです。なにもかもがネットで無償で提供されることの是非は簡単に判断できないんですが、ただ、所有者でない人が
無断で「他人様のもの」をばら撒く、というのはどうなんですかと。被害という面からはなくて、それでネット上の注目を
集めたいと考える、そのモラルの低さ、幼さに気が滅入ります。