08/06/25 19:30:14 YPqGJ/s/0
ハシゴ外された? 豪などにフラストレーション
チリのサンティアゴで開かれている第60回国際捕鯨委員会(IWC)総会は24日、
各国間の対立が激しく個別には歩み寄りが期待できない重要事項を議論するための
作業部会設置で合意した。非難決議案の応酬や脱退のほのめかしが日常的な光景と
なっていた同総会だが、今回は「正常化」の合言葉の下、現在まで決議案や動議が
出ないという異例の穏やかさだ。思わぬ「和解ムード」に、これまで強硬に日本を
批判してきた代表団や非政府組織(NGO)からはとまどいの声も上がる。(サンティアゴ 松尾理也)
日本の調査捕鯨を批判する一方、環境団体の過激な抗議活動には同情的な
オーストラリア代表団。総会にはピーター・ギャレット環境相が自ら乗り込んだ。
つるつるにそり上げたスキンヘッドが印象的なこのギャレット環境相、豪人気ロックバンド
「ミッドナイト・オイル」の元ボーカリストで、ファンも多い。環境保護運動に関心が強く、
2004年に国会議員に初当選。07年発足したラッド政権で環境相として入閣を果たした。
社会派メッセージで人気を博したロックスター時代さながらに、ギャレット環境相は、
出発前のインタビューで「日本とは絶対に妥協しない。少しならばクジラを殺してもいいと
譲歩するなんてありえない」と怪気炎をあげた。
だが、ふたを開けてみれば、「投票より合意を」と呼びかける議長の運営方針に大半の
加盟国が賛同。24日には、これまで対立が続いていた事項について小人数での
包括的話し合いで打開を目指す「正常化作業部会」の設置が決定し、総会は一気に
雪解けムードすら漂いだした。
ハシゴを外された形になったギャレット環境相はこの日、「われわれは建設的な議論の
入り口に立ったのであって、決して取引をしようとしているのではない。日本に対し、
いかなる妥協もしないという方針には変わりはない」と力説したが、逆に同国の
報道陣から「事実を直視した方がいいのではないか。日本がなんの見返りもなしに
妥協に応じることはあり得ない」と疑問を呈される場面もみられた。
日本鯨類研究所スタッフとして海外メディアに対する日本政府のスポークスマン役を
務めるニュージーランド在住のグレン・インウッド氏は、「ほとんどの加盟国が
破(は)綻(たん)寸前のIWCを何とかしたいと思って集まった中で、またもや新しい
要求をひっさげて乗り込んできたギャレット氏は、なにか大きな計算違いをしている
のではないか」と痛烈な皮肉をとばす。
これまで日本を厳しく非難してきた反捕鯨団体にも、とまどいがみられる。
国際動物福祉基金(IFAW)中南米支部の代表は、AFP(フランス通信)に対し
「中止すべきなのは捕鯨であって、総会での投票ではない。このままでは日本を
利するだけ」を不満を募らせた。
こうした状況の変化に日本代表団は、「対立の構図になじんできた一部NGOや
豪州などのメディアには不満も出ている。今後の議論の発展には、こうした不満に
どう対処していくかも課題」と話していた。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)