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■19-3. ニコニコ動画上に成立する「限定客観性」
以上の議論をまとめましょう。ニコニコ動画上でのコラボレーションは、確かに活発で多様な作品を生み出しているけれども、それが可
能になっているのは、コンテンツの評価基準が《客観的》と呼べるほど明確に存在しているからではないか。これが筆者の考えです。
ただし、その《客観性》の通有されている範囲は、あくまでニコニコ動画の「内側」に限定されているという点もまた重要です。それは次
のような分裂をもたらすからです:その内側にどっぷりと属しているユーザーから見れば、それは「『神』のような歌い手/調教師/職人
たちによって、日々すばらしいコンテンツが創作されるすばらしいコミュニティ」に見える。しかし、その外側に属しているユーザーから見
れば、「どれも似たり寄ったりで何が面白いのか分らない」と揶揄的にみなされてしまう(その最たる例がTBSの報道だったといえるでし
ょう)。その評価はそれこそ「人それぞれ」としかいいようのない問題ですが、ここで重要なのは、この二つの見解はいずれも「正しい」と
いうことです。なぜなら、ニコニコ動画上で共有されているコンテンツの評価基準は、そのコミュニティにおいてのみ通用するという意味
で、―H.A.サイモンの言葉をもじるならば(*6)―「限定客観性 Bounded Objectivity」とでも呼ぶべき性質を有しているからです。