08/02/24 05:45:28 t0lilvMf0
いまかけているメガネももらったものです。
いま着ている服も、もらったものです。
ケータイも、パソコンも、親切な方からいただきました。
今の僕を構成している、僕の身のまわりにあるものは、
ほとんどのものがもらいものです。
ひょっとしたら自分自身の力で手に入れたものなんて、
もう30歳も近くなるのに、何ひとつないのかもしれません。
この命さえもらったもの、なら魂は誰のものだろう。
初音ミクは実在するのだろうか。
存在するとは何だろうか。
きっと、僕が初音ミクを好きな理由の根源をつきつめていくと、
もしかしたら、そういうところに理由があるのかもしれません。
そんな僕ですが、みく16歳さんのライブの時に、
嬉しさのあまりに、初音ミクの格好をしたみく16歳さんを、
抱きしめてしまったのです。
後日、みく16歳さんからは「私でもそうします」といってくださいましたが、
みく16歳さんとお会いしたのはその日がはじめてでした。
自転車で必死になってかけつけたことなんて、みく16歳さんは知りません。
そんなみく16歳さんに「はつねぎです」と名乗ったら、喜んでくださって、
気がついたらガバーっとしていました。
でも、考えてみたらおかしいですよね。
初対面のみく16歳さんを抱きしめる理由なんかもないし、
そもそも僕はみく16歳さんとして抱きしめたのか、
もしかしたら初音ミクの格好をしている人を抱きしめたのか、
それなら誰でもよかったのか、みく16歳さんというひとりの人間を、
ちゃんと人として、僕はその時考えただろうか。
もちろんそうであったからなのですが、
考えだしてみたら、なんだかすごくわからなくなってきてしまって、
なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいで、やっぱり僕は汚いんだと思いました。
だって、僕ははつねぎをつくったといっても、ぜんぜん苦労もしていません。
たしかにずっとはつねぎにつきっきりだと、目がしょぼしょぼしたり、
精神疲労があったりはしますけれど、それはみんなだって一緒です。
悪魔のうどん屋さんからもらったお金で、自分だけ楽しんで、
肝心の悪魔のうどん屋さんは仕事に戻り、チケット代も相当無理して、
時間を調整していただいたりして、誰かに苦労してもらって、
それで自分はライブを楽しんで、みく16歳さんまで抱きしめて…
僕ってなんなんだろう、どうしてそんなことができるのだろう、
普通じゃない、おかしいんじゃないか。
困惑しました。
何もかもがわからなくなりました。
僕は、僕の大事な人たち、僕が大切にしたかった、
初音ミクを、汚してしまったような気がしました。
TBS、ドワンゴ、JASRAC、それらと僕は変わらない。
みんなにとって、僕という存在は初音ミクを、
はつねぎという楽しい場所を脅かす存在へと、
いつの間にか、変わってしまっていたのだと、
その時はっきりと気づきました。
(コピペ以上)