08/06/27 03:24:08
言わば現実的な「北斗の拳の世界」に突入すると思われるが、事件事故や暴力で死ぬ者は全体から見れば極めて少なく、最も可能性が高い死因は飢餓と疫病になると言われている
栄養不足で行動力に制限が発生し、行動範囲の縮小がそのまま食料の自給自足の可能性を狭めてしまうと言う死のサイクルに陥る可能性が高い
単独である者はまだ幸いで自力で生存率の高い場所へ移動できるが、家族で生きる者にとっては移動に耐えられない弱者の為に定点での自給自足が半ば強制されてしまう
やがて弱者が飢餓や栄養不足から来る抵抗力の低下から健康を損ない、極めて短時間で死に至るだろう
これは移動に耐えられない弱者が全て亡くなるまで繰り返され、生き残った者はそれらを全て看取る事になる
飢餓での死というものは静かに死に至る事も多いが、急激に飢餓状態に陥った場合には時として劇的な死状を呈する
栄養不足により電解質が体内から失われ、正常な神経伝達が阻害されると多くの場合幻覚を見たり痙攣を引き起こしたりする
視線を移ろわせ口から泡を吐きつつ喚き、騒ぎ、暴れ、全身全てが痙攣し、一気に体力を消耗して死に至る姿は、その者を愛する者にとっては地獄絵図であろう
疫病による死は更に過酷で、栄養状態が悪い場合は抵抗力を失ってしまい、生きながらにして血流の悪い所から腐敗が始まってしまう
想像を絶する痛みで程なく自我を失い、病気の進行と相まって人としての様相を呈さなくなる
やがて防衛反応により痛覚を失うが、同時に思考力も失う為、最早腐りかけの肉の塊となり、疫病を避ける為にも隔離され誰にも看取られず死ぬ運命にある
地震や災害で死亡する者は死の恐怖を体験する時間が短い
飢餓や疫病で死に至る者は、自分の死が予見できても避ける事が出来ないため、長期にわたって死の恐怖を体験し続ける事になる
終末治療や老衰とは違い達観を得る前に死に至る為、激しい後悔の念に苛まれると言われている
自分を看取ってくれる者が側にいない場合は更に辛く、人生の全てが無意味であるかのような絶望感の果てに、身に刺さる程の寂しさから死ぬと言われている
今でも飢餓が存在する国では死者の頬に涙の跡が残っている事が多い
泣くと体力を消耗する為、そのまま死に至るからだ