09/05/16 21:56:04
4月に入社したものの、採用された部門と違う部署で長期の研修を受けたり、自宅で待機させられたりした
まま「待機状態」の新入社員がいる。待機期間はさまざまだが、「3カ月待ち」でもようやく折り返し。本来の
職場に戻れる日を心待ちにしている。
IT関連会社トランスコスモス(東京都渋谷区)では、大卒、高卒の新入社員933人のうち約200人が研修で、
企業の代わりに電話で注文を受けたり、電話をかけて市場調査したりする「コールセンター」で働く。
200人のうち約80人は本来、自動車の設計業務などを行うエンジニアソリューション(ES)系、119人は
インターネット広告などを扱うデジタルマーケティング(DM)部門で採用された。
だが同社によると、採用を内定した昨年4~7月以降に急速に業績が悪化した。ES系では自動車関連の
業務委託が大幅に減り、DM部門でもインターネット広告が減少。当面の新入社員の受け皿がなくなってしまった。
コールセンターは、慢性的に人手不足の部署。シフト制で通販会社の商品の受発注やパソコンの使い方の
説明などを電話で応対する。
同社は「雇用を守ることを第一に考えた対応」というが、新入社員からは「職種別に採用されたのに、やりたい
仕事ができない」と不満も漏れる。期間は当面3カ月間だが、「市場次第」とも。名倉英紀・人事本部長は
「内定を取り消さないためだった。新入社員の精神面のケアをしっかりしたい」と話す。
自動車部品製造業の「田中精密工業」(富山市)も新入社員30人が自宅待機中だ。新入社員に加え、
父母にも事情を説明。期間は2カ月半で、給与の6割を支払う。もの作りの基礎を学ぶ通信教育を受けて
もらうが、アルバイトも許可制で認める。
自動車用のシート生地やプラズマテレビ用の電機部品などを生産する中堅繊維メーカー「セーレン」(福井市)
も新入社員101人のうち72人が半年間、自宅待機を命じられた。この間、同社は給与の6割を支払う。
待機となった男性は「不況なので仕方ないが、残念。資格を取って半年後に備えたい」という。
▽ソース:asahi.com (2009/05/15 22:03)
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