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Googleがオープンソースでロイヤリティフリーの動画圧縮技術「VP8」をリリースしてから1カ月が過ぎたが、同社は早くも
VP8の大幅な改良に取り組んでいる。
VP8は、音声コーデック「Vorbis」との組み合わせで「WebM」というコーデックを構成している。GoogleはWebMにより、
競合する「H.264」コーデックにまとわりつく特許とロイヤリティのしがらみからウェブ動画を解放しようとしている。WebMの
競争力を高めるために、同社はVP8のエンコード/デコードを高速化する方法だけではなく、フォーマットそのものに
対するさらに根本的な改良にも取り組み始めている。
この実験的な取り組みは、ビットストリームにも影響を及ぼす。ビットストリームというのは、ビデオストリームを表す
符号化情報の並びそのものだ。したがって、その設計を変更すれば、実験用フォーマットを表示できるよう特別に
設定された互換性のあるデコーダでない限り、読み込んだ情報を復号できず、動画の再生は不可能となる。
ソフトウェアデコーダは比較的簡単にアップデートできるが、VP8は、ハードウェアのサポートによってフレームレート
や解像度といった動画の性能特性を向上させ、消費電力を削減するということも明言している。だが、ハードウェアは
ソフトウェアよりも変更に時間がかかる。
「多くのハードウェアベンダーは、現行のビットストリームに基づくVP8対応製品を2011年に出荷することになっている。
動画のハードウェアアクセラレーションを採用している機器がウェブトラフィックに占める割合は、今のところごくわずか
だが、こうした機器は市場シェアを急速に伸ばしており、われわれのプロジェクトはこうしたベンダーのニーズに留意する
必要がある」とBankoski氏は述べている。
だが、Googleとその協力企業は、競争にも注意を払う必要がある。VP8は、H.264との競争で品質の問題に直面している。
ウェブビデオストリーミング用としてだけでなく、何よりも動画を録画するカメラへの組み込みでH.264と互角に戦おうとする
なら、この点は特に大きな問題だ。
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