10/05/27 21:40:01 BE:1669110293-2BP(0)
中国で昔から喪の色とされている白い服に身を包み、巨大なエレクトロニクス工場のキャンパス門前で涙を流しているのは、
故マー・シャンチャンさん(19)の父親だ。そして、その傍らでは妻と娘がひざまずき、悲しみにくれている―。
マーさんは今年1月にキャンパス内の階段の下で亡くなっているのが発見された。両親によると、マーさんの死は不可解であり、
両親は本当の理由が知りたいのだという。
「知りたいのは真実だけだ。補償を望んでいるのではない」と父親は話している。
台湾で最もよく知られた実業家の1人でもある鴻海精密工業のテリー・ゴウ会長は5月26日、この工場キャンパスでメディアツアー
を実施し、その案内役を務めた。この異例のツアーは、従業員の相次ぐ自殺死をめぐる反動の高まりを受け、前代未聞の広報活動
の一環として行われたもの。
活動家がAppleの最新世代の携帯電話「iPhone」などの製品に対する世界的なボイコット運動を呼び掛けるなど、鴻海精密工業と
その子会社である富士康国際にとって、この問題の影響は甚大だ。
「これは極めてゆゆしい問題であり、鴻海精密工業は直ちに対応策を講じるべきだ。さもなければ、NokiaやHP、Appleなどの
企業は自社製品の不買運動の高まりを恐れ、注文を打ち切る可能性もある」とTaiwan International Securitiesのアナリスト、
アンドリュー・デン氏は指摘する。
鴻海精密工業とFoxconnは、その厳しいセキュリティ体制と秘密主義の企業文化が非難の的になっている。
ゴウ氏はこの文書について謝罪し、撤回の意向を明らかにしており、「表現が不適切だった」と説明している。
メディアツアーでは、記者らは工場内の従業員と自由に話すことが認められたが、多くの従業員が仕事のプレッシャーを認めた
という。また多くの従業員が中国の低開発地域からの出稼ぎ労働者であることも確認された。