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米アップル社の株式時価総額が26日、米マイクロソフト(MS)を上回った。ナスダック市場によると、
同日の終値はアップルが前日終値比0・4%安の244・11ドル、MSは同4%安の25・01ドル。
株価に発行済み株式数を掛け合わせたアップルの時価総額は2221億2000万ドル(約19兆9900
億円)となり、MSの2191億8000万ドルを抜き、情報通信(IT)関連企業としての時価総額で
世界一に躍り出た。
ロイター通信によるとアップルの時価総額がMSを上回るのは1989年12月以来。米国企業としても
エクソンモービルに次いで時価総額2位に浮上した。ライバルとして比較されることの多い米グーグルの
1514億3000万ドルも大きく引き離した。
アップルは90年代、パソコンのOS(基本ソフト)をめぐる競争でMSのウィンドウズに敗れ、90年
代初頭に約10%だったパソコン「マッキントッシュ」の市場シェアが97年には3%台まで低下。2年連
続で大幅赤字を計上するなど経営危機に陥った時期もあった。
ところが2000年代に入り、デジタル音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」の大ヒットで業績が
急回復。多機能型携帯電話機「iPhone(アイフォーン)」の爆発的なヒットもあり、10年1~3月
期には、純利益が前年同期比89・8%増の30億7400万ドル、売上高も同48・6%増の134億
9900万ドルと業績を急激に伸ばしてきた。MSは純利益が40億ドル、売上高は145億ドルで、逆転
は時間の問題だ。
4月には米国で新型携帯端末「iPad(アイパッド)」を発売し1カ月足らずで100万台を販売。
日本でも28日に発売予定で注目を集めている。
一方のMSは、アップルのタッチパネル方式に押され基本ソフトの販売に陰りが見えている。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は時価総額の逆転を「ウォール街がIT業界の一つの時代の終わり
と新たな時代の幕開けを告げた」と報じた。
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