10/03/20 18:42:07
xcrOSgS2wYを例にしたのは日本のフリーソフト作者にありがちな「改良力」ではなく、産業になる「技術力」を持つ本物のハッカーだからだ。
恐らくSoftGMA Enablerはミニドライバをフックしてる類のものだろうから、ソースが公開されれば誰かがIntel Exxx系列全てに応用できるだろうし、
Intelのソフト利用規約的にグレーなのもソース配布というやり方ならリスクを完全に排せたのに、危険を冒してでもそれをしなかった。
他の“大衆的な”フリーソフト作者も更新が滞る事態ですら、自ら進んでソースを公開しようとはしない人が殆どだ。
やはり日本のハッカーを動かすのは「村社会において(自分だけが)必要とされたい」という日本人特有の心理だと考える。
無断で書きかえられる自然淘汰を是とするOSS文化はこれに相容れないし、風土的にもそうした改造は作者に失礼ではないかと躊躇する。
例えソースに名前が残っていたとしても、最悪の場合は「本家より亜流の方ができがいい」として馬鹿にされる事態になってしまう。
日本人は自分の価値を他人の視線に見いだす者が多いので、他人から軽く見られることをを嫌う国民性であり上記の風評は大きな苦痛となる。
余談だがWikipediaで編集合戦が多発して保護記事だらけなのは日本だけだと朝日新聞に載っていた。
ブログ持ち率が世界一であることも含め、実は日本人は米国人以上に自己顕示欲・自己主張欲が強い。
従って日本にOSS文化が普及すれば「俺だけが必要とされたい」充足感を得られず、プログラミングをやってみようという人自体が減っていくと思う。
ニコニコ動画がなぜあれほどに盛り上がったのか考えれば、自ずと日本人の特性が分かるはず。
職人は作品が転載されるのを喜ぶし儲けようともしないが、手の内は決して明かさない。
MSの植民地と揶揄している人もいるが、だからこそ押し付けられた環境で個性を発揮すべく独自のソフト文化が発展している。
日本人に「自分たちで新しくゼロから作って行こう」というやり方は向いていない(前述のWikipediaではボランティアが日本だけ不足しているという)。
OSSを日本に普及させれば、パソコン通信時代から続いている(TMPGEncをも産んだ)日本人の職人気質を壊す。
MSの商業主義を逆に職人文化を保護する「腹の立つ税金」として考えるのは間違ってるだろうか。