09/10/15 01:26:49
大阪府箕面市は2009年10月14日,中古パソコン500台にLinuxを導入し,市内の全市立小中学校20校の職員室で再生利用すると発表した。
再利用する中古パソコンは,小中学校の実習用パソコンの入れ替えにともなって発生したもの。
プロセッサとしては動作周波数1GHzのCeleronや866MHzのPentium IIIなどを搭載している。
OSはWindows 2000 Professional。Windows 2000はすでにメインストリーム・サポート期間は終了している。
2010年6月30日に延長サポート期間も終了し,セキュリティ問題の修正も行われなくなる予定だ。
箕面市では,この中古パソコンに,教育向けのLinuxディストリビューション「edubuntu」を導入して再利用する。
オフィス・ソフトとしてはedubuntuに標準搭載されているオープンソース・ソフトウエアのOpenOffice.orgを利用する。
小中学校だけでなく,市役所でも今後OpenOffice.orgを利用していく方針だ。
プロジェクトは箕面市長のトップダウンで進められた。
背景にあるのは「Microsoft依存による高コスト体質」(箕面市)に対する問題意識だという。
「(パソコン本体の価格が低価格になってきたことで)Microsoft Officeがパソコン単価の半分近くを占めるようになってきた。
箕面市ではMicrosoft Office 2007へのバージョン・アップは見送った。機能的には今(Office 2003)のままで十分。
Office 2007は見た目もファイル形式も変更されており慣れるまで膨大な時間が必要」(箕面市)。
箕面市ではWindows Vistaへのバージョン・アップも見送った。
「Microsoft製品を使い続けると,新しいOSやOfficeが発売されるたびに大規模な出費に迫られる。
ソフトウエアの購入費用だけでなく,古いパソコンは新しいOSには性能不足なので,パソコンの大量購入やセットアップのコストもかかる」(箕面市)。
また「古いパソコンを廃棄すれば廃棄費用もかかり,環境問題も発生する」(箕面市)。
これらに対する問題意識から,中古パソコンをLinuxで再生利用する今回のプロジェクトが始まった。
URLリンク(itpro.nikkeibp.co.jp)