04/11/29 17:41:14
IBM、ソニー、ソニー・コンピュータ・エンタテインメント(SCEI)、東芝の4社は11月29日、
共同で開発中の次世代半導体「Cell(セル)」のデザインコンセプトの概要を公開した。
Cellは、64ビットのPowerプロセッサコアと、複数の独立した浮動小数点演算コアを有する
マルチコア方式のプロセッサ。膨大なメディア演算処理をリアルタイムに行うことが可能という。
また、複数のOSを同時実行することもできる。4社はCellをデジタル家電機器やコンピュータエンタテインメント・システム、
ワークステーションなどに利用する考えだ。Cellの開発は米国テキサス州オースチンに設置された
開発施設において行われており、4社のエンジニアがアーキテクチャの構築からシステム設計、
Cellプロセッサチップの実現に共同で取り組んでいるという。「膨大な浮動小数点演算能力と
極めて高速のデータ転送能力により、スーパーコンピュータ並みのパフォーマンスを有する
高性能プロセッサが実現に向かっている」(4社)
IBM、ソニー、SCEIの3社は同日、Cellベースのワークステーションの試作機が稼働を始めたことも発表した。
この試作機はCellを利用した最初のアプリケーションになる。
同ワークステーションは1ラックで16テラFLOPSを達成する見通しという。4社はCellの開発計画も明らかにした。
IBMは2005年上半期に米国ニューヨーク州イーストフィッシュキルにある同社の300mm半導体工場で、
Cellマイクロプロセッサの試作を開始する予定だ。ソニーはブロードバンドに対応したホームサーバ群と
ハイビジョン対応のデジタルテレビにCellを搭載し、2006年に製品化を開始する計画。
SCEIは次世代のコンピュータエンタテインメントシステムにCellを搭載するとしている。東芝では、
第1弾としてハイビジョン対応のデジタルテレビを2006年に製品化する計画だ。
4社は2005年2月6日から10日まで米国サンフランシスコで開催されるISSCC(国際個体素子回路会議)で
技術的な内容を発表する予定としている。
URLリンク(japan.cnet.com)