08/06/14 02:43:52 7o3GbzEBO
紀香が献血した赤血球が有効期限となる日を迎えた。
血液センターの保管庫で、200で残っていたのは、凌星と紀香の2バッグ。
程なく病院からの依頼で、凌星の赤血球だけが払い出された。
結局この日の200依頼は1バッグのみ。ぽつんと残された紀香のバッグ。
保管担当職員は、そのバッグに纏わる喜怒哀楽の物語を知る由もない。
いつものようにそのバッグを処理に回した。
大泣きした誕生日記念献血の赤血球は、
紀香が望んだ患者に渡ることなく、その運命を終えた。
もしあの時、凌星が400だったなら…、
200しかできないことが分かった時点で、
凌星自身の決断で採血を見送っていたなら……。