02/12/13 21:42 fHzvOcsA
URLリンク(www4.big.or.jp)
終章
大いなる落日
そして、とうとう7月のある日、今度は名実共に倒産の日をむかえてしまいました。
倒産後もしばらくは、本社に看板が掲げられ、人影がうっすら写ったりしたのですが、秋が来る前には、その看板すらも取り払われていたということです。
消え入るような会社の最後でした。
さて、最後になりましたが、愛人本部長はその後どうなったのでしょう?
社長を思って身を引いたのか、金の切れ目が縁の切れ目なのか、真の理由はわかりませんが、とにかく社長と愛人はこの倒産をもって、みごと別離の道をたどり始めたのでした。
しかし、話はここで終わりではなかったのです。
なんと、社長派の新会社スタートの初日、社員が勢ぞろいすると、どこからともなく、懐かしい香りがただよってきました。
そう、そこにはなんと契約社員として登録したという、愛人本部長、いえ、愛人契約社員が、前以上に気合いの入ったいでたちで、社長と寄り添うように立っていたのでした。
(完)