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【社会】「このままじゃ死んでしまう」 悲惨…名ばかり管理職、残業代なし権限なし休みなし
時間管理に縛られない管理監督者(管理職)であることを理由に、残業代を支払わない
ケースが相次いでいる。労働基準監督署から指導を受ける企業数は増加傾向にあるが、
未払い残業の多くが、管理職とは名ばかりで長時間労働を強いる「偽装管理監督者」の
ケースだ。政府は時間管理の適用除外を、管理職以外のホワイトカラーにも広げる
法改正を目指しているが「過労死を増やすだけだ」と懸念の声は強い。
労働基準法が定める管理監督者は、出退勤の自由や人事権などを持つ「経営者に近い
幹部管理職」を想定している。ところが企業によっては係長級までを対象に含め、
従業員の半数以上が管理監督者の場合も。日本労働弁護団の小川英郎事務局次長は
「企業に都合よく対象を押し広げられた偽装管理監督者が後を絶たない。さらに
ハードルを下げれば対象者は際限なく広がる」と指摘する。
札幌市内のある情報技術企業で働く四十代のシステムエンジニアは二年前、社内の
人事制度改正に伴い役職名が変わった。普段の仕事はそのままだったが、会社からは
「君は管理職になった」と言われた。管理職手当は月数万円ついたが、ほぼ同額の
残業代がゼロに。一方で、残業や休日出勤は以前より確実に増えた。「いいように
働かされている」と不満が募る。
埼玉県内で日本マクドナルドの店長を務める高野広志さん(45)は昨年十二月、
残業代など約一千百万円の支払いを求め、訴訟に踏み切った。一九九九年に店長に
なったが、二○○三年にライバル業者が近くに出店し売り上げが激減。利益目標を
達成するため、アルバイトの数を減らし、その分自分の働く時間を増やすしかなかった。
休みも取れない日々が続き、時間外労働は月百時間以上が当たり前だった。
昨年四月には手がしびれ、軽い脳梗塞(こうそく)と診断された。「このままじゃ死んでしまう」
会社は、長時間労働は「管理監督者である店長の自己責任」と主張。給料も店長就任前に
比べ三百万円減った。しかし「勤務時間は自由でも、会社が求める成果を出すために
働かざるを得ない」。高野さんは店長をつとめながら訴訟を続けている。(一部略)
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