20/09/24 19:14:33.99 H481tuOI0.net
>>321
拝聴した
二色蓮花蝶のインストアレンジ
概要
各パートのつなぎ方部分等にオリジナリティは感じられるものの
原曲によく寄り添われた、「正統派」感の溢れるアレンジであり
激しい曲調に仕上がっている。やはりユーロビート風だと感じる
コケさん(製作者)自ら投稿したと思われる曲紹介文においては
「霊夢の持つ理不尽さとカリスマを出せたと思います」とあるが
理不尽を「問答無用の力」にカリスマを「美しさ」に置換すると
曲の特徴が鮮明に浮かび上がってくるように、ぼくには思われる
例えば冒頭にドラム音を置いて数秒後、突然曲が開始する仕様は
意識の虚を突いて「何もない空間から少女が出現する」かの如き
慮外のエンカウントを思わせられる。唐突に割られた易者だとか
赤い通り魔に引き殺された妖精の心境が何となくお察しできよう
突然現れた巫女はしょっぱなから苛烈な弾幕飛礫を浴びせかけて
しかも徐々にPを蓄えることで、攻撃はますます過激化していく
どこまで耐えれば終わるかも分からない、不安と恐怖の嵐である
また、例えば1:05~1:17を鑑みると、微細に砕かれた音の粒は
まるで粉雪や霧雨の様に、その一撃一撃が決して致命的ではなく
むしろ軽やかであり、それでいてじんわりと包み込むようである
これを霊夢さんの弾幕に置き換えてみるならば、まさに年相応の
弱々しき「抵抗」を尋常ならざる数並べて圧倒しているのである
例えば1ダメージを一瞬に数万個も連ね倒すような圧倒感があり
哀れにも霊夢さんに目を付けられ、その攻撃の餌食となった者は
「イルミネーションの海」や「銀河」にでも絢爛に抱かれながら
お亡くなりになっていく感覚を覚えるのではないだろうかと思う
楽園の素敵な巫女にこれだけ手数をかけて葬っていただけるなら
易者やクソザコ妖精たちも冥利に尽きる……わけないね。南無三
講評
先般推薦を賜った「東方全ボスメドレー ~All Boss Medley」の
製作者さんの新作であるとお見受けする。制作速度ハンパねえな
本作に感じた魅力は概ね「概要」中で語ってしまった感があるが
もう少しかみ砕いて言うならば「霊夢さんのパーソナリティ」が
とてもよく感じられる作品であると思う
幻想郷において、妖怪的には一番近寄り難い存在である筈なのに
なぜだかその妖怪どもにも、神にも、そして恐らく人間たちにも
霊夢さんは間違いなく好かれている。これこそカリスマ性だろう
ただ本来カリスマは「アウラ」という概念と結びつくものであり
霊的かつ崇高な感情を集団に惹起させる対象のことを言うと思う
かたや霊夢さんは幻想郷において日々淫ピにバカモノと説教され
ぶっちゃけ稗田や早苗さん、里人にも少々見下されてる感のある
愚かで俗物的な存在である。お前らにも女両津とか言われている
そんな霊夢さんが「カリスマ」を纏うためには2つの道があろう
1つは日常の魯鈍さと異変時の威容の格差。ギャップ萌えである
もう1つは、親近感の奥に潜む底知れぬ空亡のような何かである
可憐さや愚かさ。そういう霊夢さんの側面に惹かれ親しむ者こそ
ある意味で、霊夢さんの真の恐ろしさを思い知るのかも知れない
なお、ぼくは「春色小径」こそ最も霊夢さんらしい曲だと思うが
これについては凡そ誰の共感も得られた事が無いので主張しない
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