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自衛官募集めぐり18歳が奈良市と国を提訴「個人情報提供を止めるため原告になることを決意」 - 社会 : 日刊スポーツ
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2024年3月29日18時58分
奈良市が国に個人情報を提供し、国が情報を利用して自衛官の募集をしたのはプライバシー権を保障する憲法13条に違反するとして、同市の高校生（18）が29日、市と国に計110万円の損害賠償を求めて奈良地裁に提訴した。
自衛隊法は、自治体は自衛官募集に関する事務の一部を行い、防衛相は必要な資料の提出を求めることができると規定。弁護団によると、情報を提供された本人が提訴するのは全国で初めて。
防衛省報道室は「訴状が届いた時点で適切に対応する」、仲川げん市長は「訴状が届いていないのでコメントできない」とした。市は2022年7月、市民の申し出があれば自衛隊に情報を提供しない制度を導入している。
提供除外制度について、原告側代理人の諸富健弁護士は記者会見で「申請すると自衛隊についての思想があぶり出されかねない」と批判。高校生は「個人情報が承諾なしに渡っているのはおかしい。若者の個人情報提供を止めるため原告になることを決意した」とするコメントを公表した。
訴状によると、市は23年2月、17歳だった原告を含む募集対象者の氏名、生年月日、性別、住所を自衛隊に提供。同7月上旬、原告に自衛官募集のはがきが届いた。（共同）