24/02/01 09:00:12.05 Q4F/TVj59.net
全国保険医団体連合会(保団連)は1月31日、「マイナ保険証」の利用を巡るトラブル実態調査の集計結果を発表した。59.8%の医療機関がカードリーダーのエラーなどで「トラブルがあった」と回答。保険資格確認ができず、患者に対し「いったん全額請求」した事例が少なくとも753件あったことが分かった。
◆政府は現行の保険証を12月に廃止する方針
調査は2023年11月24日~24年1月10日に実施。全国5万5357(38都道府県)の医療機関に調査票を送付。このうち、回収・分析された8672件について公表した。
その結果、昨年10月1日以降、マイナ保険証で受け付けをすると、複数回答で「名前や住所で『●』が表示される」(67%)、「資格情報の無効がある」(49%)、「カードリーダーでエラーが出る」(40%)、「(窓口)負担割合の齟齬(そご)」(15%)などのトラブルがあった。
こうしたトラブルにより、医療費を、いったん10割請求した事例は403の医療機関で少なくとも753件にのぼった。また、トラブルに際し83%の医療機関が「その日持ち合わせていた健康保険証で資格確認した」と回答した。
政府は昨年12月、相次ぐトラブルを受けた総点検の結果を公表。再発防止への対応にめどが立ったとして、現行の保険証を原則廃止し、今年12月2日からマイナ保険証に移行すると閣議決定した。ただ、昨年12月末のマイナ保険証利用率は4.29%と8カ月連続で減少しており、ほとんどの国民は現行の保険証を使っているのが実態だ。
都内で会見した保団連の竹田智雄会長は「政府の総点検後の調査にもかかわらず、各種のトラブルは全く減少していない。政府はマイナ保険証利用率アップのために巨額の予算を投入する方針だが、システムが不完全なまま保険証をなくせば、医療現場が大混乱することは明白だ。保険証はなくすべきではない」と話している。(長久保宏美)
東京新聞
2024年1月31日 19時53分
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