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日本はパリ協定を離脱し、「エネルギー・ドミナンス」に関する日米合意を 2024年検討の第7次エネルギー基本計画では、破滅的なCO2数値目標を回避せよ(1/6) | JBpress (ジェイビープレス)
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2024.1.28(日)
杉山 大志
エネルギー戦略は有事でシーレーンが封鎖される可能性も視野に入れて考えることが肝要だ(イメージ写真:Alexey Bakharev/Shutterstock.com)
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米国は、共和党の大統領が誕生すれば、2025年に気候変動に関するパリ協定から離脱するだろう。日本も、経済を破壊するこの協定から離脱すべきである。日米が離脱すれば協定は実質的に消滅し、G7は経済的自殺から救われる。
今年検討する日本の第7次エネルギー基本計画も安全保障と経済的繁栄を担保するものにしなければならない。新しく生まれ変わった日米は、友好国とともにエネルギー・ドミナンスを確立すべきである。その第一歩としての日米合意を提案したい。
(杉山 大志:キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
米共和党で合い言葉になっていた「エネルギー・ドミナンス」
前回の記事「日本がパリ協定を離脱する日、このままでは産業空洞化が加速するばかり」で、パリ協定が破綻必至であることを述べ、それに代わる新しい国際的なものとして「エネルギー・ドミナンスに関する枠組み」を提案した。今回は、その内容や日本の取るべきステップについて詳しく述べよう。
「エネルギー・ドミナンス」とは、安価で安定したエネルギー供給によって、自国および友好国の安全保障と経済発展を支え、敵対国に対する優勢を築く、という思想だ。米国共和党では以前のトランプ政権の頃から合言葉になっていた。
「枠組み」は最終的には多国間的のものを目指すにしても、その第一歩は日米合意から始めることが現実的なステップとなる。
協定の骨子は次のようなものが考えられる。
日米両国は、エネルギー・ドミナンス、すなわち両国とその友好国のための豊富で安価な安定したエネルギー供給を達成するために協力する。民間企業が主要なプレーヤーとなるが、政府は良好なビジネス環境を作り出さなければならない。協定には以下の項目が含まれる。
1. 日米両国は協力して原子力を推進する。
2. 日米両国は、米国から日本への天然ガス及び石油の長期安定供給を確立する。
3. 日米両国は、友好国における化石燃料の開発と利用を支援するために協力する。日米両国は、化石燃料事業への投融資を再開するよう、国際開発機関に働きかける。
この合意の意義について、以下、順に述べよう。
原子力での協力~シーレーン封鎖でも発電継続を可能に
(略)
杉山 大志(すぎやま・たいし) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹
温暖化問題およびエネルギー政策を専門とする。東京大学理学部物理学科卒、工学系研究科物理工学修士。電力中央研究所を経て2017年より現職。国連気候変動政府間パネル(IPCC)、産業構造審議会、省エネ基準部会等の委員を歴任。主な著書に『「脱炭素」は嘘だらけ』(産経新聞出版)、『中露の環境問題工作に騙されるな! 「脱炭素」で高笑いする独裁者たち』(かや書房、共著)がある。[参考リンク]YouTubeページ「杉山大志_キヤノングローバル戦略研究所」
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