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主婦之友昭和十二年九月号掲載
西條八十「通州の虐殺 忘れるな七月二十九日!」
七月二十九日の暁、
支那華北の通州で、二百に余るわれらの同胞が、-武器も持たぬ無辜の同胞が、
-支那軍隊の手で無残に虐殺された、
(下弦の月のほそい夜、祖国東京では、なんにも
知らぬ人々が、秋草を描いた蘭燈の蔭、
軽い麻夜着に、静かな夏の夜の夢を微睡んで
ゐた)
(鬼畜の民族が、つひにその本性を顕はしたとは誰が知らう)
恃む我守備兵は、ただの百人、
最新の科学的武器を擁する千五百の凶賊に、
寸鉄無き邦人の群れの、なんの防御があらうぞ!
泥靴に蹂躙られた無辜二百の英霊よ、
いつの日か、安けき天に還る?
累々の屍の上に、野鴉はむらがる、傷痕の通州!
十三層の舎利仏塔も揺れよ、古き大石橋も泣けよ、
夜々の月の面も、不吉の血飛沫に濡れて曇れよ、
あはれ、神!
今日のみは我日本国民のために、
「仇に報ゆるに愛をもつてせよ」と説く聖書のかの一頁を閉ぢよ