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【佐藤優徹底解説:激動する北朝鮮問題】安倍外交はなぜ負けたのか
自ら欲するように世界を理解する反知性主義
浜田:安倍政権の外交力をどう評価していらっしゃいますか。
佐藤:
ひどいですね。通常、首脳会談で合意する場合は事務方で基本事項をまとめますが、今回の米朝首脳会議ではそういうものはない。
だから、トランプ氏はきっと誰かに相談するはず、
日本は「関係が盤石だから、北朝鮮情勢に関しては安倍首相に相談してくれる」と確信していた。
でも、トランプ氏は習近平氏に相談し、日本だけが取り残された。TPPやFTAでもこけにされた。
オウンゴールの連続なんです。
こんなことが5回も6回も続くと、正解がわかっているのに、あえて逆を選んでいるとしか思えない。
なぜこうなったのかというと、安倍政権が「反知性主義」だからです。政権を支えるエリートも含めて実証性、客観性を軽視、もしくは無視して自らが欲するように世界を理解している。
でも外交にも国内政治にも相手がある。事実を確認し、認識、評価するという三段階が必要です。
これらがごちゃごちゃになっているんです。これはアメリカも同様です。
一方、これを冷静に見極めているのが、今の北朝鮮、韓国です。今回、「豚もおだてりゃ木に登る」という形で、
韓国がトランプ政権を「あなたの強硬な姿勢が効いて、北が初めて動き出した」と徹底的におだてた。
あらかじめ、北には「トランプにそう伝えるから怒らないでね。そうじゃないと動かないぜ、あのおっさん」と話し合っていたんでしょう。
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