16/10/03 13:29:31.25 2acrUgov.net
3つめのギルド
◆冒険を終わらせる者は許さない!有力ギルドの末路
ギルド「スコーピオン」
砲撃一刀死振
天譴飛鷹
カラーエディット→URLリンク(i.imgur.com)
辛い過去を乗り越え楽しい冒険者生活を手に入れたバレンシア
しかし彼女はふと思う。もしも世界樹を踏破したらCitrusはどうなるんだろうと
きっと目的を達成したら解散するだろう
そして仲間達はそれぞれの人生を歩んでいく
だが、バレンシアには自分が冒険者を辞めて別の生き方をする姿なんて想像できなかった
Citrusが世界樹の頂に近づけば近づくほど彼女は焦り、視野は狭まる
「私が願うのは今がずっと続いてくれること。それが無理なら、いっそ私の手で……」
そうして彼女は一つの結論を出す
現状が壊れるのを待つのは苦しい、耐えられない、だから今ここで終わらせてやる
バレンシアは今まで仲間を守るために使ってきた銃を初めて人間に向けた
そして引き金を引いたとき、彼女の中で何かが変わった
ギルド名の元ネタはオレンジ、ライム、レモンのジュースを使用したカクテルから。甘酸っぱく飲み口が良いが以外と度数が高いので、知らず知らずのうちに飲みすぎてしまう
●「希望を断ち切る者」バレンシア
砲撃/ドラグーン女1
五層にて、突然バレンシアは仲間に銃を向けた
だが金剛ドラグーンの火力などたかが知れている。不意打ちによりブラッドだけは深手を負ったが、死者は一人も出なかった
そのまま彼女はCitrusを離脱し新たにギルドを立ち上げる
それから間もなく、五層で壊滅するギルドが急に増え始めた
五層で息絶えた冒険者の遺体からは何故か鉛玉が見つかることが多いという
バレンシアはCitrus所属時代にバンカーもトーチカも全く使わなかった
それは過去に所属していたブラックギルドのリーダーから
「勝手に召喚枠使ってんじゃねえよ!邪魔なんだよ!硬いしか取り柄がない癖にしゃしゃり出てんじゃねえぞ!」
と言われ続けたトラウマがあるからだ
だが今の彼女は召喚枠をトーチカで埋めることに躊躇いはない
バレンシアは過去も未来も捨てているからである
彼女が望むのは世界樹の謎がいつまでも謎のままであること。世界樹を目指す冒険者達の旅がいつまでも終わらないこと
この楽しい楽しい今だけがいつまでも続けばいい
皮肉にもそれは彼女がアイリオスに来て初めて持った夢だ
●「これ、鎌じゃなくて刀」ヒュウガ
一刀/リーパー男2
Citrus一軍が五層で壊滅しかけたとの知らせを受けたヒュウガはあわてて冒険者ギルドへと向かった
そこにはフードで身を隠した一人の女性がいて、今まさにギルド登録を行おうとしていた。
変装してても俺にはわかる。姉御は無事だったんだ!
喜んでバレンシアに話しかけ、経緯を聞く。だが彼女は多くを語らず、ただ一言ヒュウガに問いかけた
「私と同じ夢を目指してくれる?」
勿論ッスよ!なんてったって姉御は俺の命の恩人だ!どこまでもついて行きますって!
深い事情を知らないままそう答えたヒュウガはバレンシアの破滅的な夢にどこまでも付き合うこととなった
バレンシアが砲撃ドラグーンになってしまったのでマスラオへの転職を決めた
格闘もできて銃も刀も扱えるのはある種の才能だろう
そのくせ一番なりたいリーパーの適正だけは無いのだ
しかしながらリーパーへの憧れを捨てきれないヒュウガはセリクに無理を言って新たな鎌を開発してもらった
今度の鎌は刃と柄の接合部が可動式になっており、戦闘の際は刀の形状に変型させてから使用する仕組みになっている
刀モードでの戦いを想定して作られているので鎌の状態では使用できない
戦いのたびにいちいちフォルムチェンジを行う姿は大変かっこいいのだが、どう考えても普通の刀を買って使ったほうが楽である