16/09/13 20:19:18.84 rpZKMro8.net
では投下
>>222 >>119>>139>>140 >>142より
僕の前には見慣れた一組の男女が居る
一人は『トロン』
そしてもう一人はその妹。
トロンと会うのは二日ぶりだろうか
確か…彼らが迷宮に潜る前に挨拶をしたんだっけ?
これだけならいつも通りだ。
そう、いつも通りのはず…
でも彼の抱える妹は
死んでいた。
………………………………………………
迷宮に潜る上で市場やってはならない事はなんだろうか?
それは糸を忘れる事だ
糸を忘れる事はそのまま死に直結する
「あっ…あれ?糸が…無い!?」
そんな糸を忘れ、慌てふためくクレイルに手を差し伸べたのがトロンだった
「…お譲りしましょうか?」
「えっ!?」
突然の救いの手に混乱するクレイル
しかし、彼は微笑みながら自ら手を差し伸べる
「困った時はお互い様ですよ」
「あ、ありがとうございます!」
それからも会う度、基本はクレイルが助けられるばかりであったが、そのうち時には他愛の無い話もするようになる
お互いの兄弟の話をしたり、
時には釣りや料理に興じることもあった