16/09/10 19:40:47.92 w1EtpRL+.net
少し遅れたが晒してみる
・設定に関しては前スレ>>705~今スレ>>6を参照
・会話文多め・地の分少なめ
・わずかなメタ発言あり
・多分5・6レスぐらい
ハイアンドローSS『秘密』
「~♪~~♪」
特徴的な白の長髪を靡かせ、上機嫌に鼻歌を歌いながらアイオリスの街を一人歩くセリアンの少女がいた。
ギルド『ハイアンドロー』のメンバーの一人、シャン・フェリルである。
この日はちょうど『ハイアンドロー』の面々にとっては休日であり、樹海から離れて各々休日を謳歌していた。
彼女もまた久々の休日ということで『ある場所』へと向かっていた。
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「……気づいてないわよね?」ヒソヒソ
「大丈夫みたいです」ヒソヒソ
「どこ……行くんだろ……?」ヒソヒソ
「気になるねー」ヒソヒソ
「でもあのシャンがあれだけ浮かれてるのよ?相当楽しみにしてることだけは間違いないわ」ヒソヒソ
そんな彼女を遠巻きに見張りながら尾行する五つの影があった。それぞれシャンと同じくギルド『ハイアンドロー』のメンバーであるミーヤ・ナミネ・ティア・ウィン・カエデである。
「それに、いつもどこに行くのか誰にも教えないのよ?きっと何か恥ずかしい秘密とかに違いないわ!……フフフ……これでようやくあいつの弱みを握れるわぁ……」
そう息巻いて妖しい笑みを浮かべるカエデ。いつもシャンとは犬猿の仲でありながら常にシャンに優位を取られている彼女にとっては、まさに千載一遇のチャンスといったところなのであろう。
「アンタねぇ……まぁでも確かに休みの日は毎日通ってるみたいだし、どこに行ってるのかは気になるわね」
そんなカエデの様子に『やれやれ』といった仕草を浮かべながらも、シャンの『秘密』に興味津々のミーヤ。
「人の秘密を勝手に暴くのは少々心苦しいですが……でもちょっと気になります」
「私も……シャンがいつもどこに行ってるのか……気になる……」
「ボクもリーダーとしてギルドのみんながどこに行ってるのか把握しておく必要があるからね。それにもしバレてもあとでごしゅ……シャンちゃんが踏んでくれるかもしれないからね」
約一名不純な動機が見えたが、どうやら他の三人も同じようである。
「……とりあえずウィンのドMぶりはいつものことだからスルーするとして、他の皆はどうしてるの?」
「レンは家事、ガルは暇だったらしいからその手伝い、レナは猟犬達の訓練、セレネはレンとガルのやり取りを見て悶えてたわ」
「……まぁ特に何も問題を起こさないようならいいわよ。あたしもせっかくの休みなのにあちこちに謝罪と詫び入れに回りたくないし」