10/07/15 22:18:03 .net ?2BP(100)
スティーブ・ジョブズ氏の人生は、日ごとに悪くなっているとしか思えない。少なくとも、彼が高品質な製品のメーカーという
Appleのイメージを気にしているなら、あるいは顧客をオープンかつ公正に扱うことを気にかけているのならば。だが、地球上で
最もクールな製品を作っているという賞賛さえあれば、そんなことは全く気にしない、という可能性もある。
もちろん、ジョブズ氏が実際は何を考えているのかはわたしたちには分からない。だが彼のiPhone 4のアンテナ問題への
公式回答は、現実的な懸念というよりも情報操作のように聞こえる。P・J・コロニーがブログで指摘しているように、弁解は
さらに続く。
問題は、Appleの弁解リストが延々と続いていることだ。ソフトの不具合だ。持ち方が間違っている。炎上なんてするはずが
ない。次は、Consumer Reportsの技術者は携帯電話のテスト方法を分かっていないと主張し出すのではないだろうか。だが、
Appleはへまをして、それを認めたがっていない、というのが事実だ。
iPhone 4の問題は単純だ。本体側面下部にあるプラスチックの絶縁体の両側の金属部分に手で触れると、アンテナの特性が
変わってしまう。正確にどう変わるかは、手の表面の導電性の度合いによる。
それに、薄いプラスチックの層でアンテナを保護すれば、そうした問題を防げることにAppleの技術者が思い至らなかったわけが
ない。では、ダクトテープをはるくらい簡単に対処できるのに、Appleはなぜ対策を取らなかったのだろうか? 同社のエンジニアに
分別がなかったのかもしれないが、わたしが思うに、対策を取っていたらもう数セントの費用がかかり、iPhone 4の幅がもう数ミリ
広くなっていたのだろう。
そして今、Appleはユーザーの持ち方が間違っていると非難するという間違いを犯している。これは純然たるエンジニアリングの
失敗だ。Appleがこのままミスを認めなければ、高品質な製品を設計する企業という評判に傷を付け、集団訴訟を指揮する弁護士
を富ませることになるだろう。だが、同社がやろうとしないのが、顧客を公正に扱うことだ。それが何より最大の過ちだ。
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