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【国会・原発事故調】 デタラメ学者と無能官僚「A級戦犯の逃げ口上」
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メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故
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東電経営陣、官僚、原発専門家、銀行家、政治家、いずれもメルトダウンしていた。 2012/2/17
本書は、原発施設の爆発に対してなすすべもない、あまりの不甲斐なさに怒りを覚えた朝日新聞記者が、
3月11日以降9ヶ月の間に接触した125人のインタビューを基礎に、「3月11日午後2時46分」から
(菅)「政権崩壊」までを時系列にまとめたルポルタージュである。
一つ注意喚起すべきことがあるとすれば、関係当事者において積極的に情報を発信する人とそうでない人が
当然ながらいるため、情報源の偏りが出てしまうことだ。菅首相の側近である下村健一内閣審議官は著者に
詳細なコメントを提供した。そのため、全体として、菅首相に対して好意的に書かれており、その点
割り引いて読む必要があるかもしれない。
当初、保安院はSPEEDIという、6時間先までの風速・風向を読んで放射線物質の大気中の広がり状況を
地図上に落として予測する仕組みを活用できなかった。
しかも最初の想定結果は官邸に伝えられなかったという。
対外的な公表は3月21日発売のAERAがデータ隠ぺいと報じるまで伏せられた。
斑目春樹原子力安全委員会委員長が酷評されている。首相のアドバイザー役であり日本の原子力最高の
実務者であったはずだが、保身に終始するあきれる実態が紹介されている。
爆発は絶対ないとくりかえし発言していたが、原子炉建屋が爆発すると、両手で頭を覆って、「うわーっ」と
うめき、頭を抱えたまま動かなかったそうだ。後に、「自分が爆発はないと言ってきたのは圧力容器のことで
あって、原子力建屋のことではない」という趣旨の発言をした。
すでに有名になったが現場は海水注水をやめなかった。ただこのとき、官邸が海水注水の中断を指示した
というのは全くのウソで、武黒一郎フェロー(前副社長)の官邸の「空気」を察しての「おもんぱかり」が
注水中断を指示させた。
清水社長の無能ぶりはあますとこなく伝えられている。一つ面白いトピックが紹介されている。
3月30日に入院してしまった社長は、入院中の4月4日、ネットバンキングにて、三井住友銀行の
住宅ローンの残高を全額返済している。個人への賠償請求を恐れたのであろうか。もはや
救いようのない人物である。
今回の原発事故は天災ではなく人災、それも既存のマスメディアがその罪に加担したといった論調が
大きかったため、朝日新聞記者が書かれた本書に興味を持った。本書を読む限り、まだ若干の希望が
残っているのではないかと感じた。