24/06/30 13:21:31.34 XZFiQLQf.net
─実際にゆかりの地に足を運ばれたりしましたか?
もちろん、京都には行きました。ドラマの最初の頃、紫式部が家族で暮らしているのは現在「廬山寺ろざんじ」がある上京区北之辺町あたりなので、そこへも行きました。でも、ほかに彼女のゆかりの場所って、あまりわかっていないんですよね……。
むしろ、いちばんグッときたのは道長の墓です。というか、歴代の藤原家の偉人たちが祀まつられている場所に特別に連れていってもらったんです。宮内庁が管理しており、一般に公開されてはいないのですが、住宅街の中のこんもりとした茂みの入り口に、鍵がかかっていました。
「ここだ」とスタッフが言った途端、全身の血が騒ぐようなゾクゾクとした感覚があり、「道長がいる」と感じました。彼に、「書け!」と言われている感じですね。今もその想いに背中を押されて書いています。
それから、国宝でユネスコ記憶遺産にも登録されている道長直筆の日記「御堂関白記みどうかんぱくき」(陽明文庫所蔵)も見せていただきました。その字が下手で、かわいいと言うのも失礼ですが、いとおしいのですよ(笑)。道長を演じる柄本さんもこれを見て、感じるものがあったみたいですよ。
─平安時代のよさを感じられたことはありますか?
血を流す争いを徹底して嫌っているところ。そういう「人を殺さない美学」は尊いとは思います。争いを好まなかったということは強調して書きたいと思っています。
あと、おおらかさですね。明治維新後、一夫一妻制になって、ほかにもいろいろな面で締め付けが強くなりますよね。国民を兵士として洗脳するために「戦で散る美学」を押し付けたりして。平安時代はそういうことはないし、一見、男性がやりたい放題しているように見えて、女も負けていなかったと思います。今で言うなら、転職する感覚で男を替えたりします(笑)。
重要なのは道長だから‥
出演者が作品ゆかりの地を色々と回ったり勉強しているけれど大石静は何でも道長優先だから‥