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■羽生結弦「勝たなきゃ意味ない」 今季初戦で心にともった火(ライター・野口美恵) 10/3(水) 16:00配信 AERA dot.(1/2)
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> 6分間練習のウォーミングアップの後ジャージを脱ぐと、ファンからキャーと歓声が沸き起こった。美しい身体のラインを生かした淡いブルーの衣装、その胸元に釘付けになる。
> 大胆なカッティングが入ったデザインで、実際には肌色の布が縫われているが、遠目には胸元をあらわにしているように見える。23歳の男の色気を漂わせていた。
> 羽生にとってこのシーズンオフは、人生の第二章への転換期だった。五輪連覇という目標を達成し、昨年11月に痛めた右足の治療もあって、トロントでのハードな練習からは遠ざかった。
> 春夏は日本でアイスショーをこなした。そんななかコーチのブライアン・オーサーと、今季以降について話し合ったという。
> オーサーはこう語る。
> 「結弦には、心を休めて自分やまわりを一歩下がって見つめ直す時間が必要でした。新たな目標は何か? 北京五輪を目指すとは宣言しませんでしたし、まだその必要はないでしょう。
> でも、結弦のようにエネルギッシュで勝ち気な男の子には、何か目標が必要です。今シーズンを通して自分と向き合い、スケート人生での最終的な目標を探していこう、と話しました」
> 日本でのアイスショーを終えて7月にトロントに戻った羽生は、目標を模索するうち、自分自身への刺激として、「初心に帰るためのプログラム」と「ジャンプでの挑戦」を用意した。
> またジャンプは、跳び方や組み合わせを変えることで、目新しいものを三つ取り入れた。「連続ターンからの4回転サルコウ」と「回転技(ツイズル)からのトリプルアクセル」、そしてまだ誰も成功したことのない連続ジャンプ「4回転+トリプルアクセル」だ。
> そして、自分自身への挑戦を胸に、初戦へと臨んだ。
> 迎えた本番では、冒頭で連続ターンからの4回転サルコウを決めると、大歓声が起きた。ジャッジも惜しみなく「+4」「+3」を出した。次に、回転技からのトリプルアクセルも見事に決め、会場の空気を自分のものにする。
> 新たな跳び方について羽生はこう話す。