【腐女子カプ厨】進撃の巨人雑談1535【なんでもあり】at NANMIN
【腐女子カプ厨】進撃の巨人雑談1535【なんでもあり】 - 暇つぶし2ch644:名無し草
14/05/18 16:43:30.54 .net
頼りなく震える細い肩。俯いたまま暗がりに光る白いうなじ。拒絶されているかもしれないという恐怖はまだ心の中にあって、
けれどエレンに触れたいという衝動を抑えることはもう出来なかった。そっと一歩踏み出して、おそるおそる手を伸ばす。くしゃり、その柔らかな髪に触れる。びくりとエレンの肩が揺れて、けれど手を振り払われることはなかったから、そのまま何度も頭を撫でた。
まるで子どもにでもするように。エレンは何も言わない。少しも動かない。だから隣に座り込んで、その冷え切った身体を思い切って抱き締めた。途端にエレンの身体が強張るのが解って、苦い思いが込み上げてくる。
「…すまなかった」
考えるよりも先に、言葉が零れた。俺は今までこいつに、どれだけの我慢を、苦痛を強いてきたんだろう。それは決してたった一言で帳消しになるようなものじゃないと重々解ってはいたが、それ以上何を言うことも出来なかった。エレンの肩が、また、震える。
「…っ、今更、謝られたって」
「…ああ」
「ほんと、なに、考えてるんですか」
「……ああ」
「もう、…俺、もうわかんないです」
ぼろぼろと取り留めのない本音を零しながら、腕の中の嗚咽が激しくなった。掛ける言葉はやっぱり見つからなくて、頑なに顔を上げないその耳元で小さく名前を呼んでみる。そうして、腕の力を少しだけ強くした。
今この胸に渦巻いている気持ちを残らず伝えたいけれど、言葉だけではきっとうまく伝わらないだろう。ただでさえ、感情を言葉にするのは苦手なのだから。だから、せめて触れた場所からこの思いが届いてほしいと、服越しに感じる体温に縋るように祈る。
きつく抱き締めると苦しいのかエレンが僅かに身じろぎして、けれど腕の力を緩めるという選択肢はない。押し殺したような嗚咽はやがて小さくしゃくりあげる音に変わっていって、泣き疲れたのか強張った身体から力が抜けていった。
「…エレン」
「…」
「頼む、…顔を上げてくれないか」
エレンを見つけてから一度もその瞳を見ていないことに気がついて、そう口にしてみる。感情が解りやすく表れる大きな眼が、好きだった。
こちらの姿を視界に入れた途端、とろりととろける緑色が愛おしかった。その瞳に何の色も見いだせなくなったのはいつからだったろうか。できることならもう一度、俺を映してはくれないだろうか。
「…リヴァイさん、おれのこと、もうどうでもいいんでしょ」


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