15/12/31 11:18:29.29 EUPmzK/q.net
●長期予後では50%以上の人が回復したり軽度の障害のみですんでいる
以前から「統合失調症は予後不良である」とか、「人格が荒廃(こうはい)することがある」などといわれてきましたが、
研究の成果は必ずしもそれを示していません。
チオンピ博士が1976年に行った30年の長期予後調査では、「回復」と「軽度」の障害の状態と判断された人が
併せて49%にのぼっています。別の調査では、初回入院のあと5年間安定した生活を続けられた人の場合、
68%がこの予後良好群に入るとの結果もあります。
さらに、適切な薬物療法とリハビリテーションが行われた場合は、回復の度合いはさらに良好です。
ハーディング博士が1987年に実施した30年長期予後調査によれば、適切な薬物療法とリハビリテーションの組み合わせで
40%の人が過去1年間に就労経験をもち、68%の人でほとんどの症状が消失し、
73%の人が充実した生活を送っていると答えました。
病(やまい)は時として、自尊心や生活に対する興味をも失わせてしまいます。
病を抱えながらも生活を維持していくことを大切に考え、地域社会のなかで医療や生活支援などを受けながら、
周囲の人々との適切な関わりが交わされることで、再び社会のなかで人生を積極的に生きていくことができるのです。