26/07/09 07:05:12.96 xPLeVRLn.net
「都市鉱山」という言葉をご存じでしょうか。
廃棄されるパソコンやコピー機などの電子機器に含まれる再利用可能な金属を鉱山に見立てた言葉です。
実はこの「都市鉱山」の埋蔵量において、日本は世界有数の規模を誇ると言われています。
捨てられるものを貴重な資源に変えるリサイクルの最前線を取材しました。
持ち込まれた電子機器を分解する企業
「こちらに置かれているのは、廃棄されたOA機器になります」
ずらりと並べられたコピー機。
福岡県北九州市若松区にある「リサイクルテック」は、九州各地から持ち込まれた電子機器を分解し、リサイクル業者に販売しています。
需要増す「基板」 「金」がとれる!
さまざまパーツが再利用されるなか、今、急速に需要が高まっているのが電子部品や回路をつなぐ「基板」です。
リサイクルテック 工場長 松岡大輔さん
「価格としては1年前より1.5倍ほどに上がっております」
一見、それほど高価なものには見えませんがー
RKB 若松康志 記者
「パソコンや印刷機などを分解して取れたこちらの基板。この基板からなんと金などの貴金属がとれるんです」
基板1トンから金100グラム以上を回収
基板から金属を回収する独自の技術を持つのが、北九州市に本社を置く「アステック入江」です。
「都市鉱山」と呼ばれる身近な電子機器に含まれる金属。
サステイナビリティ技術設計機構の推計によりますと、日本の都市鉱山には、なんと世界全体の埋蔵量の10%に相当する金が眠っているとされています。
アステック入江 FM事業部 グループリーダー 古西政和さん
「基板によっては1トン処理すれば、100グラム以上(金が)取れるものもあります。それはもう金山ですね」
高濃度で金属とりだす方法を開発
基板からは、ほかにも銅や世界的に流通量が少なくハイテク産業に欠かせない「レアメタル」が回収できます。
アステック入江は効率的に、高濃度で金属を取り出せるよう独自の技術を開発しました。
基板ごと細かく砕く従来の方法とは違い、高温の水蒸気で接着部分を溶かして、金属が多く含まれる電子部品だけを取り出します。
AI技術で選別
RKB 若松康志 記者
「手のひらに乗せるとこれほどにまで小さい部品をこれまでは手作業で選別していたということですが、今はAIを使って選別をしています」
最先端のAIシステムが、およそ20種類にのぼる微細な電子部品の「色や形」をすべて記憶しています。
カメラの画像から瞬時に見分け、自動で仕分けていきます。
これまでは5人がかりで、1時間に仕分けられるのは10キロほどでしたが、自動化されたことにより、20から30キロへとアップしました。
アステック入江 FM事業部 グループリーダー 古西政和さん
「金はですね、ICチップから一番たくさん取れます。レアメタルでタンタルというのがあるんですけど、それがこのタンタルコンデンサから回収ができます。このセラミックコンデンサからはパラジウム、チップ抵抗からはルテニウムが入っていまして、こちらも両方ともレアメタルになっています」
液体の中から現れた”光り輝く金”
仕分けられた部品はそのまま出荷されることもありますが、「金」が多く含まれる部品は、さらに別の工程へ。
他の金属を溶かし純度の高い金を抽出する「塩化鉄液」に浸します。
するとー液体の中から現れたのは、光り輝く金。
回収された金は精錬会社に販売され、再利用されます。
アステック入江 FM事業部 グループリーダー 古西政和さん
「日本って天然資源があまりとれない国と言われていますので、ただ身の回りには家電製品のなかに使われていたりしますので、国内で回すというのはこれから資源獲得にむけては重要じゃないかと思います」
政府が発表した「1兆円の投資計画」
政府は今年4月、都市鉱山から「レアメタル」や「レアアース」を取り出す技術の開発など資源の再資源化を進めるため、2030年までに官民でおよそ1兆円の投資を目指す計画を発表しました。
背景には、中国の重要鉱物に対する輸出管理の強化や金属価格の高騰があります。
都市鉱山やレアメタルに詳しい専門家は、「低コストで環境負荷の低いリサイクル技術を開発することが必要」と話します。
つづき
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