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隣で寝ていたはずの妻が、朝起きるといなくなっていた…。
認知症を患う妻が突然自宅から失踪し、帰りを待ち続ける夫が鳥取県米子市にいます。行方不明となってからおよそ1年半、夫は今、自身と似た境遇で苦しむ全国の人たちと新たな活動を始めました。
「生きて帰ってくること。どんな姿になっていてもいいから、生きて命だけはあってほしいです」
米子市に住む荒川勉さん(66)。
2023年8月8日、朝起きると隣で寝ていたはずの妻・泰子さん(当時59)の姿がなく、それ以降、行方が分からないままです。
荒川勉さん
「あのときは夏かなり暑い時期でしたね…そうですね気温がちょうど38度ありまして、その日の朝にいなくなりました。認知症ですよね」
泰子さんは7年ほど前、物の名前や意味が分からなくなる「意味性認知症」と診断されました。行方不明になる前は症状が進行していたといいます。介護に専念するため、勉さんが仕事を辞めた矢先の出来事でした。
行方不明になった当日には、国道9号を歩いて、米子市から島根県安来市方面へ向かう泰子さんとみられる人が、防犯カメラに写っていました。
荒川勉さん
「お盆が近かったもんですから、ちょうど子どもが帰省の時期だったんですよね。それで私も泰子に、『帰ってきたらみんなで(実家の)松江の方に行こうよ』という話をしていた。多分それが頭の片隅に残ってたのかもしれません」
その後、松江市の国道9号沿いで、泰子さんらしき姿が写ったドライブレコーダーの情報などが寄せられましたが、現在、有力な情報は途絶えている状況です。
泰子さんが行方不明となってからおよそ1年半。勉さんは新たに、自身と同じような境遇で悩んでいる人たちとのコミュニティを作ろうと、ある活動を始めました。
「鳥取県の荒川と申します。初めまして。よろしくお願いします。」
認知症の当事者や家族などで作る団体「認知症の人と家族の会」のメンバーでもある勉さんは、全国にいる認知症行方不明者の家族やその支援者が、お互いに連絡を取れるコミュニティを作ろうと活動を始めました。
当事者同士が交流し、お互いの捜索を手伝うなど支援の輪を広げていくことが目的で、この日は、沖縄県にある認知症行方不明者家族の会のメンバーとオンラインで話し合い、協力を呼びかけました。
沖縄県認知症行方不明者家族の会 安慶名達也さん
「ご一緒にできればうれしい。意識共有をすることで、もっともっと他者理解につながっていって、認知症に対する当事者意識がもっと深まっていくのではないかと思います」
認知症の人と家族の会 荒川勉さん
「本当に感無量です。これからやりたいことを沖縄県の方の会でやっているということで、私にとってはもう教科書をいただいたような感じ。これをご縁に最終的に全国に広めていきたい」
警察庁のまとめによりますと、認知症の行方不明者数は2023年、統計を取り始めた2012年以降で最多となる1万9039人になりました。
こうした中、勉さんら「認知症の人と家族の会」は先月12日、、認知症の人が安心して外出できる取り組みや、対策の充実を求める要望書を国に提出。行方不明者捜索の対応強化などを訴えました。
泰子さんがいなくなってから約1年半。捜索範囲が無限に広がっていく中、それでも勉さんは、同じ悩みを持つ人たちと互いに捜索しあい、諦めずにやれることを尽くすと誓います。
荒川勉さん
「やはり一番わかるのが、私と同じ思いをしている経験者の方、当人の方ですね。そういう人たちと繋がりながら、また一緒に探そうという思いにもなっていただけると思うんです。もうとにかく諦めずに一緒に探しましょうということですね」
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