25/01/21 11:41:40.66 P6KOEuVo.net
京都大学野生動物研究センターの大西絵奈博士過程学生らの研究チームは、チンパンジーの排尿が近接する個体間で伝染することを明らかにしました。
研究チームは、京都大学野生動物研究センターが保有する施設「熊本サンクチュアリ」の飼育チンパンジー20頭を対象に、600時間を超える観察を行い、1328回の排尿を記録。
この排尿を詳しく調べたところ、排尿したチンパンジーと近くにいるチンパンジーほど、続けて排尿する確率が有意に高いことが判明。つまり、チンパンジーの排尿が近くの個体に伝染していることが示唆されたということです。
さらに研究チームは、個体間の親和性(普段どれほど近接したり毛づくろいしたりしていたか=仲良し度)や社会的順位が、排尿の伝染に及ぼす影響を分析。その結果、社会的順位の低い個体ほど、他の個体の排尿に続けて排尿する傾向が見つかったということです。一方、親和性(仲良し度)と排尿の伝染との間に関連は見られなかったということです。
こられの結果は、チンパンジーの排尿が社会的な影響を受けることを示しており、ヒト以外の動物で排尿が集団内で伝染するという現象を世界で初めて示したことになります。
研究グループは今回の結果について、「些細な現象から着想を得て、ヒト以外の動物を対象に真剣に調べることで『つられション』という非常に興味深い現象を発見することができました。600時間以上ひたすら排尿を観察するというなかなか魅力的な研究が、今後より多くの種や集団を対象に広がり、排尿の伝染現象について詳しく分かることを楽しみにしています」とコメントしています。
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