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17日投開票の兵庫県知事選挙で斎藤元彦前知事が再選を果たした。
自身のパワハラ疑惑などを指摘する内部告発への対応をめぐり、県議会で不信任案を可決され失職した斎藤氏はなぜ“返り咲く”ことができたのか? ノンフィクションライターの石戸諭氏に話を聞いた。
今回の選挙結果について石戸氏は「完全に“時代の転換点”だ。今回の選挙結果は従来のマスメディアが完全敗北してYouTubeが文字通りの意味でマスメディアになった」と指摘。
さらに「以前からあった『SNSは確かに拡散するがそれは“ごく一部の間”に過ぎず、人々の投票行動にはさほど影響を与えない』という定説が崩れた。特に今回の選挙においてYouTubeは今までマスメディアが行なっていた『これが争点です。こういう問題が今起きているんです』という『議題設定効果』と現実認識への影響も担ったと考える方が適切だろう。YouTube=マスメディアという動きは加速する。おそらく、来年の東京都議選、夏の参院選もYouTubeを上手く駆使した政党が伸びていく」と分析した。
では、新聞やテレビなど、既存のマスメディアはどうすればいいのか?
「従来型の選挙報道を根本から改めるしかない。YouTubeには“規制”がかかっていないが、テレビは放送法などの規制があり“公平性”が重視される。選挙期間中に突入すると報道量がガクンと減ってしまう。公平性はある程度担保しつつ、もっと選挙期間中も『今何が起きてるのか』を報道しないと取り残されていくだけだ。少なくとも今回斎藤氏を支持した人たちは『マスコミは嘘をついている。何か隠している』という言説を説得力を持って受け止めていた。マスメディアはこれを現実として受け止めないといけない」
最後に石戸氏は知事選に立候補し斎藤氏を“応援”した政治団体党首の立花孝志氏について「立花氏は今回の“勝者”であり、ある意味で斎藤氏勝利の立役者だと思う人が増える。YouTubeの空気を作り斎藤氏の支持に傾かせていった。うまくメディアを活用し、“立花氏的なやり方”がはまった選挙だった」と分析した。
(『ABEMAヒルズ』より)
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