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始球式で空振りするようになった背景には、早稲田大学創設者のあの重鎮の存在があったようだ。
■始球式で打者が空振りする理由、知ってる?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女700名を対象に実施した調査では、全体で15.9%の人が「野球の始球式で、打者が空振りする理由を知っている」と回答した。
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なお男女別に見ると、男性は18.7%、女性は12.5%という結果になっている。
■世界初の始球式は1892年のアメリカ
最も古い始球式の記録は1892年に遡る。アメリカのプロ野球ウエスタン・リーグの開幕戦で当時のオハイオ州知事であり、のちの第25代大統領ウィリアム・マッキンリーが観客席からグラウンドにボールを投げ入れたもので、地元紙にその様子が報じられている。
アメリカではしばらくの間、このように観客席からボールを投げ入れるという始球式が行われていたようだ。では、バッターが打席に立つようになったのはいつ頃からなのだろうか。
■日本初の始球式は1908年のこと
現在のような始球式の形式は日本が発祥のようだ。1872年にアメリカ人教師ホーレス・ウィルソンが日本に野球を伝えると、1878年には日本初の本格的野球チーム「新橋アスレチック倶楽部」が結成され、1903年には早慶戦が始まる。
早稲田大学野球部がアメリカ遠征を行い、本場の野球を学んでくるなかで始球式というイベントがあることを知り、1908年にアメリカの選抜チーム「リーチ・オール・アメリカンズ」が来日して日本チームと対戦した際に記念として始球式を行うこととなる。
■始球式での空振りはある重鎮への配慮から
その記念すべき始球式にふさわしい人物として選ばれたのは、早稲田大学創設者の大隈重信であった。大隈のボールはキャッチャーに届くことなく大きく逸れたというが、内閣総理大臣も務めた重鎮である大隈に恥はかかせられぬと、早稲田大学野球部首相で1番打者の山脇さんは意図的に空振りしたのだそう。
つまり、始球式を務めるゲストに恥をかかせないように打者は打たずに空振りをするようになったというのが、現在に受け継がれている始球式での暗黙の了解のようだ。そもそもストライクゾーンにボールが飛んでくるとは限らないわけだが、大隈ほどの人物を眼の前にしてその投球を打ち返せるほどの肝の座った人物は居なかったのではないだろうか。
(文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年7月12日~2024年7月17日 対象:全国10代~60代男女700名 (有効回答数)
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