22/05/25 07:12:57.01 CAP_USER.net
URLリンク(c799eb2b0cad47596bf7b1e050e83426.cdnext.stream.ne.jp)
ロシアは「マリウポリを掌握」というが…(ロシア国旗を立て進軍する新ロシア派武装勢力)/(C)ロイター
東西冷戦構造の復活? これはちょっと違う。西側(民主主義)陣営と強権国の対立である。いや、これも正しくない。両陣営は複雑に絡み合っている。ただ、いえることは戦後の国際秩序が崩壊、国連が機能不全に陥っている事実だ。ロシアの暴挙を止められない。G20も同じだろう。
ロシアはG20のメンバーだし、参加国の中国、インド、ブラジル、南アフリカ、インドネシア、メキシコ、トルコ、サウジアラビア、アルゼンチンはロシア制裁に加わっていない。半数がロシアに“同調”している。
とはいえ、今回の戦争はロシアには厳しい。いまや、ウクライナ紛争は総力戦だ。その場合、経済力がモノをいう。
ちなみに、ロシアのGDPは1.7兆ドルにすぎない。アメリカのGDP(23兆ドル)の14分の1だ。西側陣営の上位10カ国では46兆ドルである。
先の第2次世界大戦ではGM、クライスラー、フォードなどの工場が戦車、砲弾、機関銃、航空機を量産した。フォードはB-24爆撃機を1時間に1機のペースで生産したという。
現在、ロッキード・マーチン、レイセオン・テクノロジーズが携行型の地対空ミサイル「スティンガー」、対戦車ミサイル「ジャベリン」、自爆攻撃機能を持つドローン「スイッチブレード」などをフル生産している。すべて、ウクライナ支援用である。
欧州各国は軍拡にカジを切った。「自分の国は自ら守る」との意思表示だ。ちなみに、2021年の世界の軍事支出は2兆1130億ドルと、初の2兆ドル超え(名目6.1%増)となったが、今年はもっと増えるだろう。
アメリカの軍事費は8010億ドルだ。ロシアは659億ドルと、アメリカの12分の1にすぎない。この金額がすべてではないが、劣勢なのは確かだと思う。
さて、ロシアの取るべき方策は①プーチン大統領の個人的事情による政権交代②兵員の損傷が激しく自発的な撤退③持久戦を展開……の3点に絞られる。
ただ、とりあえず、①と②はないだろう。残っているのは③だが、少年兵の動員がうわさされているほど。いずれにせよ、総力戦はロシアに不利となろう。
(杉村富生/経済評論家)
URLリンク(www.nikkan-gendai.com)