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［響け球音 高校野球］先生手作り 練習場…愛知・豊橋西
2020/06/05
本格的な練習が今月に入って再開された豊橋西（愛知）のグラウンドが生まれ変わった。
新型コロナウイルスによる休校中に監督ら教職員が草むしりから始めて作り上げたもの。
最近、力をつけてきた県立高の選手らは感謝の思いを胸に再出発した。
４月初め、グラウンドの雑草を抜きながら林泰盛監督（３９）は考えた。
「子供たちのためにもっとできることはないか。どうせなら驚かせたい」。
三塁側に以前からあったのは小さく盛られた土の上に、朽ち果てそうな投球板のブルペン。
強風に土もさらわれ、いつしか使われなくなっていた。
林監督は豊橋工を率いた２０１５年春、２１世紀枠で甲子園に出場したことがある。
選考で評価された一つが、公認野球規則に忠実なマウンド、ダイヤモンドを作ったことだった。
当時を思い返し、水はけが悪かったブルペンの土を入れ替え、風でさらわれないように周囲にブロックを巡らせた。
数学教諭の向坂健二さん（４８）も簡易測量機を持ち込むなど力を貸してくれ、５月下旬の学校再開直前に完成させた。
ベンチの日よけなど数々の備品を作り、防球ネットは繕い、ペンキを塗り直した。
かつての同僚に製作してもらった土をならす道具を実家から持ち込んだ軽車両につけ繰り返し整地もした。
どんどん姿を変えるグラウンドに生徒から「先生、ここは甲子園になるんですか」と声をかけられたこともある。
「再開になっても雑草だらけかな」と思っていた塚本雅史投手（２年）は「すべてが以前よりきれいになっていた」と驚き、
新しいブルペンには「ここで投げるのは本当に気持ちいい」と喜んだ。
佐藤緋美マネジャー（３年）は「私たちが何もできない間、先生たちが動いて、希望を見せてくれた」と語った。
「みんな、いい顔をして野球をやっている」。林監督は白球を追う球児に優しい視線を送った。
URLﾘﾝｸ(www.yomiuri.co.jp)
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