21/05/17 07:39:17.03 SgirayVV.net
Q. 高学歴であることが却って仇となったエピソードありますか?
A. 私は自分のことを高学歴というのは憚られることだと思いますが、あえて少しコメントしてみます。
40ぐらいになって、中高の頃の同級生たちと20年ぶりぐらいにあうようになりました。そこで気がついたのですが、みんないろんな大学やその後の道を進んだけど、40-50になって今も生きがいい奴と、当時進んだ大学のレベルには全く相関がないということに、少し驚きました。
フィジカルにはみんな一様に、どこに出しても恥ずかしいオヤジにはなっていたけど。
もちろん、「生きがいい、悪い」というのは、仕事だけではなく個人的な状況(結婚しているか、子供はいるか、どこに住んでいるか、親との関係など)も大きく影響します。今回はそれを少し横に置いておきます。
高校生の頃と関係なく、ものすごい成功した数人が、私にとって最も親しい、新しい友人になりました。そんな奴らが忙しい中、私が一時帰国した時、時間を作ってくれることを嬉しく思っています。
すみません。また脱線してしまった。
戻して。彼らより「高学歴」だった自分が、その後の20-30年で彼らに大きく水をあけられて、その差があまりにも大きいので清々しく諦め、尊敬とともにインスパイアされる中で酒を酌み交わしつつ感じたこと。それは、私が「システムを信じる馬鹿だった」ということです。あるシステムにフィットした生き物は、次の環境に変化で真っ先に朽ち果てるという事実は、ダーウィニズムの有名な説ですよね。あれです。
私は、当時の「受験戦争」にフィットし、そこそこのパフォーマンスを出し、故に社会に出た時の勝者になると勘違いし、当時のシステムにしがみつき、その後の変化に目をつぶり、結果がこの体たらくです。笑っちまう、自分のことながら。
今は、自分のプログラムに受け入れる若手に最初にいうこと:「システムを信じるな。今見える景色のその向こうに何があるか考えて、備えろ。昨日したことと同じことを今日したら、負け」
これは自分に言い聞かせていることです。ここに今書いたことも全て、明日までには色あせて陳腐なものになってる。
(京大医学部卒の医師)