18/05/16 19:36:31.77 eiSC352n0.net
小田部羊一さんのお別れの言葉(全文)「これは完全な間違いです」
パクさん、ひと月以上たった今でもまだ腑に落ちません。
死ぬことになっていたのは私なんです。
昨年、病床にあった私に(高畑監督は)「大丈夫、治るから」と励ましてくれ、
本当にその通りになりました。
退院できたときにも、あんなに喜んでくれたではありませんか。
そのパクさんがなぜ…。
納得できません。これはあべこべです。
いてくれなければならないパクさんが逝ってしまい、
なぜ私が残るのでしょうか。
すべてのことに正しかったパクさんです。
でも、今日はあなたを批判させてください。間違っています。
すべてに潔かったとはいえ、これは完全な間違いです。
パクさんがいなければ、日本のアニメーションは、
世界のアニメーションは、世界の映画は、
日本の世の中は、世界は、太い心棒がなくなってしまいます。
パクさんは、どんなことを聞いても答えてくれ、
知らないことがないといった人でした。
音楽のこと、文学のこと、絵画のことさえも。
それを作品に反映し、考え抜いてくれました。
だから安心して任せられる羅針盤であり、
パクさんの示してくれる方向は
苦しみを伴いましたが、誤りのないものでした。
ついていくだけで精いっぱいでしたが、
東映動画入社以来の私を
「アニメーションの表現を深め、
新しい表現を生み出したいと願う同志だった」と言ってくれました。
他にかけがいのないパクさん。だから戻ってほしいのです。
どうか戻ってきてください。心からのお願いです。
2018年5月15日、小田部羊一
URLリンク(www.sankei.com)
URLリンク(www.sankei.com)