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ミナシアンが泣くってどういうことよ
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第2試合後の会見室、扉を開いたエンゼルスのアダム・チョズコ広報部長の顔は今まで見た中で最も深刻な表情をしていた。「フィル(ネビン監督)の後に、ペリー(ミナシアンGM)が話す。ショウヘイは話さない」。室内に戦慄が走った。日米の記者が一斉に携帯を取り出し、会社に連絡を入れた。
23日(日本時間24日)の本拠地で行われたレッズとのダブルヘッダー第2戦終了後、ミナシアンGMは大谷翔平投手が今季の残りの試合で登板しないことを明らかにした。第1試合の2回途中で緊急降板。その後の検査で右肘の内側側副靱帯に損傷の部位があることが判明した。
当初、大谷の会見は第2試合終了後に行われる予定だった。しかし試合後、会見室に現れたアダム広報部長の一言で取材がなくなった。ネビン監督は大谷については「ペリーが話す」と話すにとどめた。しかし、その後「(諦めることを)私は許さないし、コーチや選手たちもそうだ。2人のチームリーダー(大谷とトラウト)もそうだ」。その時点で、何かがあったのは間違いなかった。
指揮官の会見が終わると、ミナシアンGMが姿を現した。会見冒頭で「ショウヘイは今季残りは登板しない」と明言。目は真っ赤で、時折言葉を詰まらせながら、記者の質問に応じた。トラウトも2日で負傷者リスト(IL)に逆戻り。「タフな日だ」と沈痛な表情を浮かべた。
クラブハウスに戻ると大谷の姿はすでになかった。通常の試合後は、先発投手ら活躍した選手が話をするが、この日はデトマーズ含め誰も答えることはなかった。記者たちは広報に代わる代わる今後の予定を聞いたが、25日(同26日)から行われるニューヨーク遠征の帯同は未定。それしか言いようがないといった様子だった。
それでも、無人のロッカーおいてあった遠征用のボストンバッグの中には、ニューバランスのグローブが入れてあった。たとえ今季は投げないとしても、諦めていない。大谷の“意地”のようにも思えた。