艦隊これくしょん~ゴーヤをいじめ隊part29at GAMECHARA
艦隊これくしょん~ゴーヤをいじめ隊part29 - 暇つぶし2ch42:名無したんはエロカワイイ
16/11/16 10:24:59.58 13Pk8TCuA
「チィー!チィー!ちゃぶううううう!ちゃあぶうぶう!!(赤ごっぱはここだよー!ママァ、たちけてぇーたちけてぇ!)」
ゴミ回収所の側に置かれた段ボール箱。中に2匹の赤ごっぱがいた。
彼らは考えなしに作った野良の親ゴーヤに捨てられたのだ。
1匹は助けを求めてチィチィ鳴いていたが、もう1匹は痩せ細ってぐったりしていた。
当然のように血色も悪い。何日も食べていないのは傍目にも丸分かりであった。
暫くすると、彼らの入っている段ボール箱の前に人影が現れた。
彼は市の清掃局の職員であった。

「何だよ、生きてるじゃねえか。全くルールを守らねえ奴ばっかりだな」
赤ごっぱを見つけた清掃業者がぶつくさ文句を言う。
 「たあぶうたぶう…(たちけてたちけて…)」
何と言われようと、赤ごっぱは必死である。弱っていく妹を助けてと、 小さな手を清掃業者に伸ばした。
 「いいよ、面倒くせぇ。このくらいの大きさなら生ゴミ扱いでいいだろ」
そう言いながらもう一人の清掃業者が段ボール箱の蓋を閉め、ゴミ収集車に投げ込んだ。
所詮、人間にゴーヤ語などわかるはずもなかったのである。
 「チッ!?」「チヒィ…」
 閉じ込められた赤ごっぱ達は真っ暗な中でうろたえるが、その耳に機械音が聞こえてきた。
ゴミ収集車の回転板が作動し、ゴミ袋をプレスしていくのだ。
 「ヂギャァーッ!!」「チヒィィィィ!!」
バキバキと段ボール箱が潰されていき、赤ごっぱ達は気を失った。




どれくらい時間が経ったのか、赤ごっぱが目を覚ますと、段ボール箱は破けて外が見えていた。
 「チ……チィチィ!?(あれ?ここはどこなんでち?)」
 横を見ると、衰弱した妹の死体が横たわっていた。全身グシャグシャの原形をとどめない無残なミンチであったが。
 「チィ…チヒィ…たぶうぶうたぶう……(えぐっ…えぐっつ…ママァ…)」
泣きながら赤ごっぱは外に出ようとしたが、そのとき全身に激痛が走った。
辛うじて生き残ったものの、下半身はゴミ収集車に砕かれてしまっていたのだ。
それでも必死の思いで、這いずりながら箱の外に出た赤ごっぱは愕然とした。
そこは夢の島の中だった。もちろん地平線まで見渡す限りゴミだらけである。
赤ごっぱはたまらず叫んだ。
 「ちゃあぶう!ちゃあぶうーぶうー!(誰でもいいからたちけてぇ!たちけてぇー!)」
だが呼べど叫べど誰も答える者はいない。このままゴミの中で飢えと苦痛に苛まれながら朽ち果てるしかないのだ。
 「チィ…!チィィーーー!!」
助けを求める悲痛な声は、空しく空っ風に吹き消されていくのであった。




おしまい


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