16/10/16 16:17:20.82 qb++f/PcK
>>495
地下施設は二つの階層に分けられている。第一階層は完全防音の強制労働室である。
ここでは生ごみを食わされながらゴーヤが強制労働されている。睡眠時間は一日三十分もなく、少しでもさぼったら頭蓋骨が割れるほど殴られる。
その労働は、想像を絶するほどひどいもので、一日に16時間以上の重労働が課せられるのである。
「でちゃああああああ!やめてくだちぃぃぃぃ!!!」というゴーヤの悲鳴が一日中部屋中には響いているが、完全防音室のここではいくら叫ぼうが外に悲鳴は少しも響かない。
真冬ともなると、ここには暖房もないので、あらゆる物が凍りつき、気温は零下15度にも下がる。当然、多くのゴーヤが凍傷にかかるが、
そうなったら、元帥派の職員がまるで植木職人のような手さばきで、凍傷にかかったゴーヤの手足をパチンパチンとハサミで切り落としていく。
中には切り落とすのが遅れ、筋肉や骨が壊死する者もいるが、そうなったらもうどうにもならないのでほったらかしである。
何をするにも『とっとと動け!』の罵声が飛び、ひとたびゴーヤが反抗的な態度を取ると、前述のとおりそれこそ職員に目の玉が飛び出るほど殴られる。中には死ぬものもいる。
ゴーヤたちは、体力を消耗して、みるみるうちに痩せおとり死んでいく。冬場に死んでコチコチに変わり果てて凍った死体は、次々にやってくる元帥派の職員がリヤカーに投げ込んで片付けていく。
ある冬の夜などはものすごい寒さと重労働による疲労、飢えのために、ほぼ全員が一晩で死に絶え消滅した。
しかしそうなっても問題ない。次の日になると、再び新しいゴーヤの群れが送られてくるからである。毎日、補充のために、かなり多くのゴーヤが薄暗いトラックや列車に閉じ込められてピストン輸送されるが、
非常に死亡率が高いので決してゴーヤの数がそこまで増えることはない。こうして、死に絶えては補充されるという死のサイクルは休むことなく繰り返されるのである。
第二階層になると景色は一変する。ここは完全な拷問室になっている。
そこは広い部屋の中に凄惨な光景が広がり、ゴーヤと愛護派にとっては地獄のような場所である。
あちこちにはゴーヤの骨や死体が転がっており、放し飼いにされた猛犬が死肉を啄んでいる。
木々には首を縄でくくられたゴーヤ達が吊るされ、どれも見るも無残な姿の者ばかりである。
四肢が欠けた者、目がくり抜かれている者、既に生首となってしまった者……どのゴーヤ達も体に無数の生々しい傷跡がある。
ここでは様々な拷問がゴーヤに対して行われており、愛護派が一目見ようものならショック死してしまうだろう。
数か月前に拷問されたゴーヤは、熱湯と氷水を全身に交互に浴びせかけられたため、たちまち、真っ赤になって、皮膚が剥がれ落ちていった。哀れなゴーヤは、悲鳴を上げながら、熱湯をかけられる度に、痙攣してのたうち回り、やがて絶命した。
また、あるゴーヤは、裸にされて、ピンと張ったワイヤーに股がらされた。ゴーヤは、摩擦によってゆっくりと身体を切断されていったが、その間中、恐ろしい金切り声を張り上げっ放しだった。
また、滑稽な格好にくくられて、絞首刑にされるゴーヤもいる。ゴーヤは一気に死ねないように吊られていたので、長時間、痙攣をくりかえしたり、のたうち回ったりを続けていた。
我々元帥派にとって、ゴーヤはいくらでも代替のきく安価な消耗品でしかない。賃金など払う必要もなく、
かろうじて生きられるだけの食料を与えておけばよい。過酷な重労働でゴーヤが、どれだけ凍死しようが餓死しようが、お構いなしなのだ。
食料は豚の餌か、三角コーナーなどに入っている野菜くずか、ゴキブリかカマドウマで問題ない。
こうした虐待・強制労働プロジェクトの担い手であるゴーヤを大量に確保するために、やらない夫元帥は、司法へ働きかけ、抜け目なく第58条という新しい条例をつくっていた。
201×年に交付されたその条例によれば、ゴーヤ、およびそれらの愛護派、愛護団体である苦瓜教、愛護派大佐のゴーヤ愛護総合協会などは、全て国家の敵と見なされるというのである。
この施設やゴーヤプリズン、ゴーヤランド、ガチンコゴーヤファイトクラブといった施設はその煽りを受けて作られた。
初期は愛護派団体や愛護派提督、野良ゴーヤのコミュニティを潰してゴーヤを確保していたが、最近それだけでは足らなくなり、国立養ゴ場によるゴーヤの安定供給もスタートしている。