16/09/17 19:20:08.46 y7cU5uoeJ
>>361
その夜、私はその中立派の知り合いに「貴鎮守府に巣くっているという野良ゴーヤを退治したい」と連絡したところ、
彼は「ご協力感謝する。実はそのゴーヤ一家がゴミ箱を荒したりして私の鎮守府のみならず、近隣住民も迷惑しているのでぜひとも退治してほしい」と言って快諾してくれた。
翌日、鎮守府の執務を今日も定時で終わらせた私は、対ゴ用兵器をもって彼の鎮守府へと向かった。
彼によると毎日四時ごろに鎮守府裏のゴミバケツを荒し、周りにゴミをまき散らすので大変迷惑しているが、
当鎮守府にはゴーヤ愛護派の艦娘もいるので手出しができない、とのことであった。
私は彼に「ゴーヤが出るまで次の作戦計画について議論したい」と言われたので、彼の言うとおりにし、四時が来るまで時間をつぶした。
果たして時間が来たので私は彼と現場へ向かい、建物の陰に身を潜めて様子をうかがっていると、ピンク髪の珍獣が姿を現した。
まぎれもなくゴーヤだ。赤ごっぱを1匹抱えている。
「今日も何かおいちいものありまちかね?今日もママがとっても美味ちいものを赤ごっぱちゃんの為に見つけてあげまちからね! 」
「ちゃあ♪ちゃあ♪ なのでち♪なのでち~♪ 」
「デッデッ♪」「チィチィ♪」
ゴミバケツをひっくり返すと、中のポリ袋を引きずり出し、笑顔で中を漁り始めた。
「今日のご飯はなんだろな」みたいな満面の笑みを浮かべやがって、生ゴミを散らかす豚親子。
許せん!兵役の義務を放棄して略奪に走るとは何という屑どもか。
私が怒りに震えていると、中立派提督が私に耳打ちし、今からあいつらを追跡して緑地の巣ごと叩き潰そうと提案してきた。
私もそれに同意し、いったん鎮守府に引き返したうえで、あるものを持ち二人で足音を忍ばせながらゴーヤ親子のあとを追跡した。
しばらく歩くと、緑地で一番大きな一本の木の根元に大きな穴があるのを見つけた。
穴の前でしばらく待つと中からゴーヤがぞろぞろと出てきた。ゴーヤと子ゴーヤがそれぞれ二体ずつだ。
我々に気づいたらしく、一番体の大きなゴーヤが私の目の前に立つと両手を広げて「デチィッ、チィッ」と鳴き声を上げた。
これ以上近づくなと威嚇しているのだろう。私はダッシュで駆け寄り、親ゴーヤが反応するよりより早く、棍棒で脳天を一撃した。
「デゲェーッ!」
「よくも余計な仕事増やしやがって!この豚が!豚が!豚が!」
ゴーヤは「デヒャッ」と間抜けな声を出すとうつぶせに倒れて動かなくなる。一部始終を見ていた残りのゴーヤ達はパニックになり、
もう一匹のゴーヤが子ゴーヤ二匹を両脇に抱えて逃げ出すが、短足の珍獣のこと、すぐに追いついてこいつも後頭部を殴ると子ゴーヤを放り出して地面に転がった。
ぶっ倒れたところに中立派提督はストンピングの雨嵐を降らせた。
「この野郎!人んちに忍び込んで勝手にガキを産んだあげくに人様に迷惑をかけるとか、ふざけんじゃねえぞ!!」
「デギャァ!!デチィ!!デチィィィ!!」
半死半生になったところで、彼は膝を思いっきり踏みつけゴーヤの足を折った。
「デッ!……デギャァァァ!!」
これでは立って歩く事すらできまい。ざまあみろだ。