16/09/01 11:08:30.81 /qKHHg1ee
>>292
~数日後、元帥派本部執務室にて~
一人の男が、長官の執務室へと向かう渡り廊下を進んでいた。
コンコン
「誰だね?」
「浄化部隊体長、白石でございます」
「おお、白石君か!ささ、入り給え。ろくにもてなしもできなくて申し訳ないねえ」
白石と呼ばれた男は、長官の指示に従い、室内に入って彼の執務机の前に立った。
「では入らせていただきます。早速ですが、苦瓜教徒のゴーヤ愛護施設の件ですが、先日無事に粛清が完了しました」
「ハハハ、そうだろうそうだろう。我々の権力と戦力に勝てるといまだに愛護派は信じ込んでるようなのが救えないねえ」
「はい。壊滅は瞬きをしているかのような大変短い時間でございました。我々が開発した対ゴ用および通常兵器、貴方とやらない夫元帥の権力たるや、我等元帥派の前に立ち向かえるものなどありますまい」
「そうだねえ。あの事件以降ボクがふざけた愛護団体粛清用にこうしといてよかっただろう?野放しにしていたらこれよりひどくなっていたに違いないよ。あ、それと村はその後どうしたんだい?」
「はい。我々のほうで発破をかけ、すべて瓦礫の山に変わりました。彼らが丹精込めて育てていた作物も、ゴーヤ用愛護用品も全て粉みじんです」
長官はこれを聞いて大変満足そうにうなずいていた。
「これでまた一つ、ゴッパ愛護施設を無に帰す目安がついたってわけか。いやご苦労ご苦労。
君等には大幅に手当てを出すからゆっくり休んでいてくれたまえ。いつも済まないねえ。それじゃあ退出していいよ」
「はっ。お心遣い感謝いたします。では、失礼いたしました」
そういうと、白石は踵を返し、素早く部屋から出て行った。