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渡辺恒雄さん、伝え続けた戦争体験 首相の靖国参拝に反対
[2024年12月19日11時37分]日刊スポーツ
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読売新聞グループ本社代表取締役主筆の渡辺恒雄さんが19日未明、肺炎のため、都内の病院で亡くなった。98歳だった。渡辺さんは、東大文学部哲学科卒業後の1950年、読売新聞社に入社。プロ野球巨人のオーナーや日本新聞協会会長も務めた。
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渡辺さんは、靖国神社が東京裁判でA級戦犯とされた東条英機元首相らを合祀(ごうし)したことを批判し、首相の参拝に強く反対したことでも知られた。「日本軍は本当にひどいものだったということを言い伝え、書き残しておかなければいけない」。これまで雑誌への寄稿や対談などで自らの戦争体験を積極的に発言していた。
渡辺さんは19歳のとき、敗戦が確実視される中で徴兵された。理由もなく毎日顔を殴られたという。戦争を拡大し、特攻や玉砕といった無謀な作戦で多くの命を奪った軍幹部を「加害者」と批判した。
連合国による東京裁判の判決結果だけでなく「日本国民が自らの手で、戦争の責任をどう認識するか」。その材料を提供するため、2005年、社内に戦争責任検証委員会を設置。日本政府や軍指導者の責任の有無や、戦争の原因を検証するキャンペーンを指揮した。
靖国神社の成り立ちも問題視し、14年には月刊誌「文芸春秋」に、靖国が近代的な宗教施設でも、歴史的合理性を持つ追悼施設でもないとする記事を寄稿。千鳥ケ淵戦没者墓苑を無名戦没者の墓と認証し、靖国に代わる国民的な慰霊碑とするのも一つの方法だと指摘した。当時の安倍晋三首相の公式参拝にも強く反対した。
過去の戦争を美化、正当化する主張が国内に目立ってきたと嘆き、戦争体験者がいなくなってしまうことへの危機感をにじませていた。