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河村たかし名古屋市長（75）の衆院選出馬に伴う市長選で、市議会最大会派の自民党市議団は14日、会派所属の横井利明市議（63）の擁立を断念した。党本部の意向を踏まえたという。同市議団は4日に横井氏に出馬を要請し、横井氏も前向きな姿勢を見せていた。
市長選を巡っては、昨年6月に参院議員の大塚耕平氏（65）＝国民民主党を離党、愛知選挙区＝が立候補を表明。国民と立憲民主党の市議でつくる名古屋民主市議団が大塚氏の支援を表明する一方、自民党市議団は態度を保留した。今年10月1日には河村氏が衆院選出馬を表明し、後継候補として前副市長で地域政党「減税日本」副代表の広沢一郎氏（60）が名乗りを上げた。
対応が注目された自民党市議団は4日、全会一致で横井氏への出馬要請を決定。横井氏も報道陣に「大変重い要請であり、前向きに考えたい」と話した。ただ党関係者から、市長選での「反河村陣営」の足並みの乱れや、衆院選への影響を懸念する声が上がったという。同市議団は14日、全会一致で擁立断念を了承した。
約10日間で出馬要請を撤回したことについて、自民党市議団の藤田和秀団長（60）は本紙の取材に「横井さんの描く名古屋市政を見たいという思いでやってきた。無念だ」と述べた。横井氏は「要請を受けた立場なので党の意向に従うが、残念だ」と話した。市議団として今後、市長選にどう対応するか未定という。
市長選では他に、政治団体「学生党」党首の西田礼孝氏（27）、政治団体役員の尾形慶子氏（67）が出馬を表明している。
中日新聞 2024年10月14日 19時25分 (10月14日 20時08分更新)
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